読み・書き・エクセル、・・・でいいのか?


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1308文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
俗に「読み・書き・ソロバン」と言います。
元々、初等教育での基本的な教育内容を表していたようですが、大人になっても「読み、書き、計算」が大切なことに変わりはありません。もう少しうまく文章が書けたら・・・なんて思うことは誰にでもあるでしょう。子どもの「読み」はかなや漢字が読めること、大人の「読み」は文章の意味を読み取ることといった違いはあるものの、いずれにせよこの3つの要素が重要になります。
 

photo credit: 写真素材 足成 photo credit: 写真素材 足成

 
読み、書き、計算をする方法や道具は時代によって大きく変わります。それだけに、この言葉の中にソロバンという具体的な道具の名称が入っているのがおもしろいところです。言葉が生まれた頃によく使っていた計算の道具がソロバンで、それを使ったのでしょう。今の時代、ソロバンを使うことはほとんど無くなりましたから、現代風に言うなら読み・書き・エクセルとなりそうです。
 
さて、こうは書いたものの、ソロバンをエクセルに置き換えることには大きな抵抗があります。なぜなら、ソロバンを使うと計算力が身に付きますが、エクセルを使うと計算力が落ちるからです。
 
ソロバンを使うには足し算や引き算、そして九九ができなければいけません。一桁の数値同士の細かな計算をするのは自分自身の頭の中で、ソロバンにはその結果を入力(?)しているだけです。一方、エクセルの場合は違います。計算式や関数さえ入力すれば計算はコンピュータがやってくれます。エクセルを使うために必要なのは、関数(とその使い方)を知っていることだけです。
 
計算することは目的ではなく手段ですから、結果さえ正しく算出されれば自分で計算する必要はないという考えもあるでしょう。自分もそう考えている時期がありました。でも最近は、日々ちょっとした計算をやっていないことで数値に対する勘が鈍っているのが心配です。昔は頭でやっていた計算をするために、今はスマホの電卓を立ち上げたり、エクセルに入力して計算したりするようになっています。計算ができるできない以前に、「自分で計算しよう」という気持ちが弱くなっているようです。これって案外問題なのではないでしょうか?
 
ビジネスの話をしていると、「あの商品を◯◯◯円で××個売って、利益率を△割にすると月の儲けが、・・・」なんて話題になることがあります。もちろん電卓を叩こうとエクセルに入力しようと儲けはわかるのですが、この手の計算は自分の頭でパパっとやりたいんですよね。何も暗算が得意なことを自慢したいわけではなく、あえて言うなら「数字に強い」ところを見せたいわけです。電卓やエクセルで計算した儲けの額と暗算で出した儲けの額では、話の説得力が違います。数字に強い人に戻って、説得力を出したいというわけです。
 
とは言え、今の時代にソロバンを使うのは現実的ではありません。が、自分の頭で計算する習慣を取り戻したほうがいいとは思います。いくら便利だとはいえ、時にはエクセルに頼り過ぎないことも大事なのではないでしょうか。

  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.