なおせなかったら機能にしてしまえ


この記事の所要時間: 130秒 〜 230秒程度(959文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
以前も紹介した『コンサルタントの秘密』(ジェラルド・M・ワインバーグ/共立出版)にこんな格言が登場します。

【ゴーマンの法則】
  なおせなかったら機能にしてしまえ。

 
商品にどうやってもなおせない欠点があった場合、その部分を“素晴らしい機能のように見せて”売ればいいというアドバイスです。例えば「僻地にあるボロボロの温泉旅館」を「秘境にある老舗の隠れ宿」などとする類です。このように欠点を機能のように見せる例は多く、
  ●素人料理の定食屋   → おふくろの味
  ●外国人の雑なサービス → 本場のサービス
  ●不揃いな陶器     → ひとつひとつ職人の手作り
  ●機能の少ない家電   → 基本機能に絞り込みました
  ●揺れが大きい自動車  → ワイルドな乗り心地
など、書き出すとキリがありません。
 
開発している商品に欠点があったとき、それを「なおそう」という技術志向のアプローチは確かに素晴らしいです。しかし、それではうまくいかないこともたくさんあります。時には、コンサルタントやマーケターのように「欠点をなおせないものをどう売るか」を考えることが重要になるのです。発想の転換ですね。

さて、簡単に「発想の転換が必要」などとアドバイスする人がいますが、発想の転換は頑張ればできるようなものではありません。言うは易し行うは難しの典型です。何の準備もなしにただただ発想を転換しようとしても、どう転換したらいいかわからなくなるだけです。型無しでの発想の転換はかなり難しいでしょう。

では、どうしたらいいのか。ここでも役に立つのはフレームの発想です。発想の転換と言うと何か独創的なものを思い浮かべるかも知れませんが、実はこれにもパターンがあります。今回紹介した「なおせなかったら機能にしてしまえ」のような発想の転換のパターンを数多く知り、経験することが必要です。発想の転換を扱った本もありますが、何より経験が大切です。フレームを知った上で、何度も何度も発想の転換を試みることで力がつきます。発想の転換はこれからの時代に求められるセンスになるでしょう。ビジネスもコンサルタントもこのセンスを磨くことが求められます。

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