先手を取って議論を制す!


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1396文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 


誰が論点を決めるのか?


あるテーマについて話をしているとき、「その論点は本当に重要なのか」、「もっと大切な論点はないのか」と疑問に思うことは誰でもあるでしょう。話の流れで一つの論点に話題が集中してしまうと、その論点が本当に重要なのかはあまり考えず議論が白熱してしまうものです。マーケティング戦略についての会議で商品自体の出来不出来は無視して広告について話しをしていたり、人事制度についての打ち合わせが有給休暇取得率の向上策でまとまったり、企業にいればそんなことがいくらでもあります。
 
重要ではない論点についていくら素晴らしい結論を導いても、残念ながらその効果は限定的です。重要な論点を選んで議論することは、その論点についてどのような結論を出すかよりも大切だとさえ考えられます。
 

photo credit : photo.maru via photo pin cc

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そんなことを考えていて思い出すのがアジェンダ設定効果という考え方です。元々は初期のマスコミ研究の用語で、メディアは「このように考えなくてはならない」(議論の結論)よりも「何について考えなくてはならないか」(議論の論点)に影響を与えるという仮説です。佐々木にとってメディア云々はどうでもいいのですが、ビジネスの場や日常生活においても「誰が論点を決めるのか」、そして「どうやれば自分が論点を決められるのか」を常に意識することは、極めて有効だと考えています。
 


パソコンは速さで選ぶ?画面のキレイさで選ぶ?


アジェンダ設定効果のビジネスの場での応用として、商品の選考基準を企業側が支配してしまう方法があります。例えば、パソコンを選ぶときに重視すべき点は、計算の速さ、記憶容量の大きさ、(ノートパソコンの)重さ、見掛けの格好よさ、価格など、長年の間にいろいろと論点が推移してきました。今、AppleはRetinaディスプレイでノートパソコンの画面のキレイさを論点にしようと仕掛けています。もちろんパソコンの技術進化や社会の変化も影響していますが、特定の企業が仕掛けて論点が変わったことがあるのもおわかりでしょう。自社が得意な要素を重要な論点とする効果は絶大です。
 
パソコンの例は相当に大掛かりですが、日常的なビジネスでも使うことは可能です。営業先に持っていく資料を工夫して、自社が得意な要素を重要な論点とするだけでも、効果は期待できます。
 


 何ごとも先手必勝


ビジネスの場で一番簡単にできるのは、議論で先手を取ることでしょう。何かについて話をするとき、まず最初に口を開いて論点を決めてしまうのです。結論がどうなるにせよ、自分が重要だと考えている論点で話し合われた結果はそうでないものより好ましいのは間違いありません。
 
ビジネスでの駆け引きを勝ち負けで考えるのはあまり好きではないのですが、「先手必勝」だけは心掛けています。後から何を言っても論点が決まった後では遅いからです。
 
先手による論点支配を意識することは積極性にもつながります。
皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

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