Facebookを使うとバカになる???


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1362文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
今朝、Twitterで見掛けたのですが、WIRED.jpに「SNSユーザーの学生は成績が悪い」:調査結果という人騒がせな記事が掲載されています。記事タイトルだけを見ると、「Facebookを使うとバカになる???」と早合点しそうです。
 
しかし、実際の記事をよく読むと、タイトルから受ける印象とはかなり様子が違います。Facebook利用と学校の成績に関係はあるのですが、現時点でわかっている両者の関係は因果ではなく相関なのです。先日、成功企業の何を真似すればいいのかという記事で触れた「因果の誤解」の実例を見るようで興味を惹かれます。
 

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成績不振だとFacebookに走る?

では、[Facebook利用 ⇒ 成績不振]以外にどんな関係が考えられるでしょうか。
 
まず最初に思いつくのは因果の逆転、つまり[成績不振 ⇒ Facebook利用]です。学校の勉強についていけなくなったとき、頑張って勉強してみんなに追いつこうと考える人もいますが、「もう駄目だ」と決めつけて努力を怠る人もいます。後者の中にはやることが無くなりFacebookで時間を潰す人もいるでしょう。こういう人が多いと、[成績不振 ⇒ Facebook利用]が起きることになります。
 


友だちが多いと成績不振 & Facebook利用?

もうひとつ考えられるのが、別の要因Xが学校の成績にもFacebook利用にも影響を与えている可能性です。先ほどの書き方をするなら[要因X ⇒ 成績不振] & [要因X ⇒ Facebook利用]となります。
 
要因Xの候補として「友だちが多い」などが考えられるでしょう。友だちが多い人は「Facebookをやろうよ」というお誘いが多いのでFacebook利用率が高いでしょうし、友だちが多いと遊ぶ時間が増えるので成績が落ちる可能性があるからです。
 


風が吹けば桶屋が儲かる方式もアリ

記事でも触れられていますが、別の要因Yが間に挟まっている可能性もあります。
[Facebook利用 ⇒ 要因Y ⇒成績不振]ということです。Facebookで気が散って(要因Y)成績が落ちるというストーリーは一定の説得力があるように思います。この場合、「Facebookを使っても気が散らないようにする」、「気が散っても成績が落ちないようにする」という対策を講じることが可能です。
 


「もっともらしい」を疑おう!

さて、ここまでに例を挙げた因果の構造はどれも実際に起こり得るであろう仮説ですが、どれが実態に即しているかはデータを取って検証してみなくてはわかりません。そんなことは誰もが知っている筈なのに、[Facebook利用 ⇒ 成績不振]のような「もっともらしい」説明は検証無しで信じる人が多く、誤解を生みます。
 
「もっともらしい」説だからと言って本当のこととは限りません。むしろ、検証抜きでもっともらしい話があった場合、「そう思い込ませたい人がいるのでは?」と疑った方がいいでしょう。
いつ何時も、因果を疑うことは大切です

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