数式抜きでバラツキを考えよう!


この記事の所要時間: 150秒 〜 250秒程度(1155文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
統計学に標準偏差という基本統計量があります。堅苦しい名前で、算出式がややこしく、数値が何を表しているのかわかり難いため、一般の人には人気のない(?)統計量ですが、標準偏差の発想でモノを考えることはとても大切です。
 


標準偏差はデータのバラツキをあらわす


平均点が60点のテストの結果があったとき、ほとんどの人が50点〜70点に収まっていることもあれば、0点〜100点に万遍無く散らばっていることもあるでしょう。このバラツキの違いを数値で表したのが標準偏差です。標準偏差は、前者のように点数がかたまっているときに小さく、後者のように点数がバラバラのときに大きくなります。
 
このテストの点数の分布が正規分布だった場合、標準偏差が5点なら55点〜65点に68%の人が、50点〜70点に95%の人が収まることになります。標準偏差の値は分布の幅の広さを表すと覚えておけばいいでしょう。
 


バラツキは普段から意識している


さて、標準偏差というと取っ付き難いのですが、バラツキを考えるのは決して珍しくことではありません。
 
例えば、レストランのクチコミサイト『食べログ』でランチを食べるお店を探しているとしましょう。評価の平均が3.0点のお店があったとして、それが1点と5点が同数あってそういう評価になっているのか、全員が3点でそうなっているのかは皆さんも気にされる筈です。前者は人によって好みが分かれる店、後者は誰もがそれなりに満足する平均的な店だと判断できるからです。このサイトでは標準偏差を使っていませんが、利用者は分布を見ることでバラツキを意識しているのです。
 
また、どこかに旅行するときなどは、目的地の気温のバラツキを意識するものです。1か月の平均気温が20度だとしてもバラツキが大きければ寒くなったときと暑くなったときの両方に備えなければなりません。バラツキが小さければ持っていく服は少なくて済むでしょう。宿泊先のホテルに「気温の標準偏差は?」と聞く人はいませんが、「気候は安定していますか?」「朝晩寒いですか?」などと質問してバラツキを探っているわけです。
 


バラツキを考えよう!


集めたデータの特徴を見るとき、平均と標準偏差を使います。
このとき平均はわかり易く、標準偏差はわかり難いため、平均だけを知ってわかったつもりになる人が多いようです。
 
しかし、いつ何時も標準偏差=バラツキを考えることを忘れてはなりません。これまで挙げた例でもわかるようにバラツキを見なくてはデータの特徴はわからないからです。
 
何も数式を考える必要はありません。バラツキが大きいか小さいかを考えるだけで充分に役立ちます。

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