先進テクノロジはハイプ・サイクルで考えよう!


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1758文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
ガートナージャパン株式会社から「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2012年」がリリースされました。テクノロジに対する期待度の変化をあらわしたもので、時間軸で5段階にわけられています。

 
少し見ただけでも、

 ●ビッグデータが黎明期からピーク期に移行

 ●3DプリンティングとBYODがピークの絶頂

 ●クラウドコンピューティングが幻滅期入り

など、目を引く箇所がたくさんあり、興味深い1枚です。
 
その一方で、何のことやらチンプンカンプンの用語があったり、まだまだ一般的とは考え難いテクノロジがピーク期に入っていたりします。また、「そもそもポジションの根拠がはっきりしない」「なぜすべてのテクノロジが一つのライン上に並ぶのか」「誰の期待なのかがわからない」など根本的な疑問があるのも間違いありません。
 
では、この1枚をどのように活用するのがいいでしょうか。
 


ハイプ・サイクルとは


まず、「ハイプ・サイクルとは何なのか」を説明したいところですが、これがなかなか困難です。ガートナーの「リサーチ・メソドロジ」ページにハイプ・サイクルの解説はあるものの、活用方法、メリット、各段階の説明にとどまり、肝腎の定義や作成方法が書かれてないからです。
 
他にもいろいろ調べてみたのですが、ハイプ・サイクルのラインの成り立ちや各テクノロジのポジションの根拠はよくわかりません。ガートナー社の総合的な現状認識を見解として発表していると捉えるのが妥当のようです。
 


自分なりに位置を考え、姿勢を明確に!


さて、よくわからないと言いつつ、実はこれを気に入っています。それは、テクノロジを考えるフレームとして使えるからです。テクノロジへの期待が一度ピークに達してから下降し、そのあと現実化に向けて再上昇するという動きが、佐々木の直感に合うのです。本来はテクノロジによりラインの形が違い、縦軸と横軸の目盛りも異なるのでしょう。それを比較のため一図にまとめているのでおかしな感じになりますが、フレームとしては魅力的です。
 
フレームの活用法としては、各テクノロジのポジションは参考程度に留めて、

 いまはやりのテクノロジがどのあたりに位置するかを自分なりに考える

のが有効でしょう。各テクノロジについてそれぞれの立場の人たちが行なっている発言を総合して、この図のどこにあてはまるか考えてみるのです。このときポイントとなるのは限界を指摘する記事の出現です。例えば、ビックデータやFacebookについては、最近この種の記事が散見されるようになってきています。この部分の判断をインターネット上の情報を集約して出来ればベストですが(例えばTwitterの書き込みのプラス・マイナス判定)、感覚的なもので構わないと思います。
 
また、

 他人との認識の違いを埋める

のにも役立ちます。新しいテクノロジについて話が噛み合わない原因は、ピークに向かうバブルな登り坂と、幻滅期を超えた真の登り坂の混同にあることが多いようです。この図を見ながら議論すれば整理が早いでしょう。
 
更に、

 各段階に対する自分の姿勢を明確にする

ことが大切です。
 
例えば、「過剰な期待のピーク期」にあるテクノロジを活用したいと言っている企業にどう対応するかです。何ごとも先手のほうがいいと考える人もいるでしょうし、後から手を出した方が効率がいいと考える人もいるでしょう。自分は明らかにブレーキをかける側ですが、そればかりがいいとは限りません。立場立場で違った判断があって当然です。どんな姿勢にせよ、それを明確にすることが重要と言えるでしょう。
 
海の物とも山の物ともつかない自称先端テクノロジが多い中、それに何の策もなく立ち向かっては混乱を招くばかりです。このフレームを使って考えることをオススメします。

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