大量メールから身を守る3つの新作法


この記事の所要時間: 60秒 〜 70秒程度(3235文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
今の時代、メールのない生活は考えられません。
たった15年〜20年前には一部の限られた人のみが使っていた連絡手段が、あれよれよという間に広く一般のものとなり、最近では生活に欠かせないツールとなっています。
 
自分の場合、最初はせいぜい1日に数通だった着信メールが徐々に増え、今では1日に数十通のメールが届くのが普通になっています。こうなるとすべてのメールを細かく読むのは困難で、使いはじめた頃には「便利」だと思っていたメールというツールが、だんだん「邪魔」になってきている状態です。迷惑メールの類を除いてもノイズの比率が高まっており、メールチェックをするのが馬鹿馬鹿しくなることもあります。同じようなことを感じている人も多いのではないでしょうか。
 
さて、この日々「邪魔」になりつつあるメールをどう扱えばいいのか。
今回はこれについて考えてみることにします。
 

photo credit : Jiuck via photopin cc

 


メールの代替手段はない?

メール以外の連絡手段を使うという選択肢は現実的でしょうか。
 
今週のテーマであるマーケティング発想法で考えた場合、メール自体にはニーズはないことになります。「簡単に連絡できる」というベネフィットを求めて、今現在たまたまそれに一番適しているメールという手段を使っているだけです。以前は電話やファックスを使っていた連絡の一部もしくは大部分がメールに代替され、将来はまた別の連絡手段に変わるかも知れないということになります。メールにこだわる必要は一切ありません。
 
メールが徐々に「邪魔」になってきている中、新たな手段としてツイッターやフェイスブックなどのSNSがその候補として挙がっているようです。しかし、メールとの違いも多く、そのまま置き換わるということにはならないでしょう。メールには「簡単に連絡できる」という中心のベネフィット以外にも、「記録に残る」、「管理しやすい」などたくさんの細かなベネフィットがあり、それらの部分をフォローできない限り完全な置換とはならないからです。
 
結果的に、メールとSNSの併用が必要になることが予想されます。
もちろん、それが世の中の流れならこれを止めることは難しいですが、なかなか受け入れ難い事態です。メールは電話やファックスの機能すべてを代替できないため、今でもメールとこれらを併用して使っています。これにSNSが加われば、更に多くの連絡手段を使いわけることが必要になります。果たしてこれは、素晴らしい未来なのでしょうか。
 
「あれもこれも」を理想的な環境と考える人はこれを好ましいと考えるでしょう。しかし、人間の情報処理能力には限界があります。できることなら併用のパターンを減らした方が効率的な情報活用ができるように思えてなりません。
 
こう考えると、新しい連絡手段を探すよりも、現在のメールの使い方を変えるほうが現実的だと思われます。
 


大量メールに溺れないために

現在、メールは「便利」で「邪魔」な連絡手段です。
人それぞれとはいえ、これ以上メールが増えれば、誰にとってもメールの「邪魔」要素が増え、「便利」要素が減るのは必至でしょう。この事態を防ぐためには、今までと同じようにメールを使っていてはいけません。大量のメールから自分自身の身を守るため、メールを使う作法を変える必要があります。
 
このための方法として、佐々木は以下の3つを実践しています。
 
 メールチェックの頻度を下げる 
メール着信でやりかけの作業を中断した場合、元の集中力を取り戻すまで5分程度の時間が掛かると言われています。社内や取引先からのメッセージを少しでも早く受け取ろうという姿勢は素晴らしいものの、メールソフトを常に立ち上げていては、作業の効率が落ちてしまい本末転倒の事態となり兼ねません。これが高じれば、ネット・バカになってしまいます(ネット・バカについて詳しく知りたい人はネット・バカに気を付けろを参照のこと)。メールチェックの頻度を下げることは、メールを「邪魔」にしないための一つの有効なアプローチです。
 
一気に頻度を下げるのが不安だという方は、徐々に試すのがいいでしょう。
メールソフトの環境設定等にある「新しいメールの確認頻度」を、5分 → 15分 → 30分 → 1時間とだんだん下げていくのです。試してみるとわかりますが、頻度を下げてもあまり他人の迷惑にはなりません。自分の仕事や立場にあった頻度を見つけ出し、なるべくメールをチェックしないようにする取り組みは、充分に試す価値があります。
 
 物理的、心理的なフィルターを活用する 
①すぐに読むメール、②あとで読めば充分なメール、③読む必要のないメールをうまく仕分けすることも、メールを「邪魔」としないためには欠かせません。
 
これに役立つのがメールソフトにあるフィルター機能です。
到着したメールに対するアクションを事前に設定しておくことで、誰々からのメールは「あとで読む」フォルダに、◯◯社からのメールは「読む必要のない」フォルダにと、自動で移動させるのです。設定が面倒、仕分けの基準が難しいなどの理由で使ってない人も多いようですが、1日のメールが数十通、数百通になるのなら、フィルターをうまく使った方が作業効率が上がるのは間違いありません。
 
また、上記のような物理的(?)なフィルターの他に、どんなメールをどう処理するか心の中で決めておくことも役立ちます。心理的なフィルターとでも申しましょうか、メールソフトの仕分けに漏れた分についての対処法です。
 
このとき大切なのは、「もったいない」という考えを捨てることのように思います。「このメールには有効な情報が含まれているかも知れない」と思えるメールでも、その確率が低いと思ったらそのままゴミ箱に捨てるのです。この情報過多の時代、「もったいない」をやっていたらキリがありません。
 
 タイトルを明確に 
これはメールを発信する際の注意なのですが、メールのタイトルには細心の注意を払うべきです。
 
メールをチェックしていて一番いらいらするのが「◯◯について」というタイトルです。メールで何のテーマについて書いているかだけしかわからず、内容が重要なのかどうかの判断が難しいのです。大量のメールを受け取る人のことを考えるなら、そのテーマについてどんな結論に達したかをメールタイトルに示すのが親切でしょう。
 
また、複数の話題をひとつのメールに書くのなら、ポイントポイントに中タイトルを入れるとメールの受け手が処理を早くできるようになます。この工夫も重要です。
 
もちろん、これを送信相手が見倣ってくれない限り自身への効果は限られますが、メールというシステムを「邪魔」なものにしないため、自ら率先してこれらの配慮をすることは無駄でないと考えます。
 


自分流のメール作法を考えよう

いかがでしょうか。
これですべて解決とは言いませんが、これらを実践することでメールの「便利」さを少しでも取り戻せると考えています。
 
しかし、何より大切なのは漫然と今までと同じメールの使い方をしないことです。
日々環境が変わる中、何を使うにも自分が求めているベネフィットを再考し、自分流の有効活用方法を見出さない限り、技術に押しつぶされてしまいます。
 
まずは、メールについて自分なりの作法を考えてみてはいかがでしょうか。

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