電卓アプリには音が欲しい!


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1431文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
パソコンやスマートフォンの普及が進む中、無くなりそう無くでならないのが電卓です。
 
電卓の第一のベネフィットは簡単明瞭。正しい計算結果を手に入れることでしょう。
計算結果を手に入れるというベネフィットは古くから必要とされており、これを満たすためにそろばんや計算尺が用いられていた歴史があります。筆算などもこのベネフィットを実現するための道具と言っていいかも知れません。
 
ベネフィットが正しい計算結果だけならば、今の時代、電卓はパソコンやスマートフォンの電卓アプリ、エクセルなどの表計算ソフトへと置き換わるのが自然です。しかしながら、他のことではパソコンやスマートフォンに頼りきっている人の中にも、いまだに電卓を使い続ける人がたくさんいます。これはなぜなのでしょうか。
 

photo credit : josef.stuefer via photopin cc

 


電卓には音が必要?


さて、今回も使用するツールはマーケティング発想法です。
電卓から得られる、正しい計算結果以外のベネフィットなどを考えてみました。
 
電卓が電卓アプリや表計算ソフトに置き換わらない理由を探るため、そのベネフィットを比較しながら考えてみると、電卓のみにあるベネフィットは「いかにも作業しているという印象」を回りにいる人に知らせることです。表計算ソフトなどを使って算出するとよくわからない計算の大変さが、電卓を叩いている場合には伝わるのです。それが算出結果にありがたみや説得力を生むように思います。パソコンで弾きだした数値はスマートですが、それよりもカチャカチャ電卓を叩いて出した数値の方が魅力的なのです。
 
これだけなら電卓アプリでもいいわけですが、アプリと本物の電卓の違いは音の有無にもあります。電卓を叩いているときに起きる、あのカシャカシャ、カチャカチャという音、あの音も「いかにも作業しているという印象」を醸しだすのに一役買っているという考えです。
 
こう考えていくと、電卓アプリでキーを叩く音が出ないのは、もったいないように思えてきます。発売当初は付いていなかったデジカメのシャッター音のように、電卓にも雰囲気づくりのために音を付ければいいと思うのですが、いかがでしょうか。

マーケティング発想法 ― 電卓

 


周辺のベネフィットに要注目


製品やサービスが満たすベネフィットには、そのものが本質的に満たすべきな中心のベネフィットと、付随的に満たす周辺のベネフィットがあります。電卓の例で言えば、前者が正しい計算結果、後者がありがたみや説得力のある計算結果です。
 
製品やサービスが出始めた早い段階では中心のベネフィットが大切です。
しかし、中心のベネフィットが満たされて当然になってくると、消費者の興味は周辺のベネフィットに移ります。
 
この段階で商品コンセプトをつくるなら、中心のベネフィットを満たした上でどの周辺ベネフィットを抑えるかが重要になります。電卓には「音」が大切というのが佐々木の見立てです。これが正解かどうかは別として、周辺ベネフィットをいくつも考え出して、それについて比較、論考するアプローチは有効なのではないでしょうか。

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