入社試験に数独を!


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右図は99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」です。
この「ドラえもん」がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。

 
これは今年、麻布中学校の入学試験で出題された質問だ(実際の試験はイラスト付き)。獏とした問題で、小学生はもとより大人でも答えるのが難しいと言えるだろう(参考:麻布中学の入試で出題された「ドラえもん」問題が話題に|NAVERまとめ)。
 
慶応義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)にある総合政策学部では、世界的に人気のパズル・数独(Sudoku)が出題された。これも不慣れな人には相当手強い問題だと思われる(参考:【画像】 慶應義塾大学・総合政策の入試でまさかの「数独」出題wwwww SFC|NAVERまとめ)。
 

photo credit : aldoaldoz via photopin cc

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いずれもかなりユニークな出題であり、非常識だと思う人もいるだろう。「こんな問題で学力がわかるのか」、「一所懸命勉強した受験生を馬鹿にしているのでは」などと考える人もいるかも知れない。しかし、このいささか突飛な入試問題は、企業の採用担当者が真摯に検討すべきテーマを投げ掛けているように思える。
 
 


欲しい人物像を入学試験に反映させる


子どもの人口が減っているため、濃淡はあるにせよ受験者数が減少している学校が多いと考えられる。そして、この環境変化の中で、有望な人材を見付け出し、自校の評価が上がるような卒業生を輩出することは、だんだん難しくなってきている。
 
このとき、見直されるべきなのが入学試験の方法だ。
一般的な入試対策で勉強するような問題を多数出題すれば、受験生の中で「優秀な」生徒や学生を選び出すことは可能だろう。しかし、それではほとんど偏差値で測っただけの入試になってしまう。各校が同じようなものさしで受験生を測れば、偏差値の高い人から順に上位校に合格するようなことになる。
 
もちろん、それもひとつの考え方だが、これでは自校の教育方針や校風に合った人材をうまく集めることは難しいだろう。自校なりに質の高い卒業生を生み出すためには、他校の入学試験を見習うだけでなく、自校の教育方針にあった入試方法を検討する必要があるのだ。
 
その方法として、ドラえもんや数独が適当かどうかは判断つき兼ねるが、自校が欲しい人物像を入学試験に反映させるのは素晴らしい取り組みだと思う。
 


入社試験に差別化を!


企業の採用活動においても同じことが言える。
 
学生の減少は必定で、この環境変化に対応するためには、入社試験を差別化する必要があるのだ。しかし、実態はどの会社も一般的に「優秀」と言われるような学生を採用する傾向がまだまだ強いように思う。いろいろな採用方針を打ち出す企業はあるものの、実態を伴っていないことが多い。
 
採用活動が多段階になり、何人もの意見が反映されるようになると、最終的に無難な人材を選ぶことになる。「誰が見てもわかるような長所」がある人材の方が、他人を説得しやすいため好まれるのだ。そして、この「誰が見てもわかるような長所」は採用方針とはかけ離れた無難な要素であることが多い。
 
ここが、中小企業にとってチャンスかも知れない。
中小企業は採用活動に関わる人が少ないため、採用方針に準じた人を選ぶことが可能なのだ。極端なことを言うと、人選については社長が一人で決めてもいい。そうすれば、方針からぶれることなく、人を選べる。究極の差別化だ。
 
企業は人の集まりだ。
突き詰めれば、どんな人が働いているかが鍵になる。そして、その人選について妥協しないことが、成功を導くと考えられる。
 
中小企業は、世間一般で言う「優秀」な人からの応募は少ないかも知れない。しかし、人選の方法で差別化することは可能だ。そのとき、数独を活用するのも一案だろう。

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