グーグル法でネットのニュースが変わる?


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1319文字)


ドイツ連邦議会で、通称「グーグル法」が成立した。
この法律により、検索サイトが新聞社等のニュースを自社ページに表示させた場合、料金支払い義務が生じることになる。つまり、検索サイトはニュース利用にコストが掛かるようになるのだ(参考:独で「グーグル法」成立へ=ニュース利用に課金|時事通信)。
 
例外規定もあるので実際の影響範囲はよくわからないが、コストが動けばその評価に変化が生じ、結果として行動が変わってくるのは世の常だ。検索サイトが、今まで無料で使っていた新聞社等のニュースを有料になっても使い続けるとは限らないし、使うとしてもその方法に変化が起きるのは必然だろう。
 
もちろん、まずはグーグル法の影響はドイツに限ったことだが、いつかの日か日本のネットのニュースに新たな変化を起こすきっかけになるかも知れない。
 

photo credit : Steven Ritzer via photopin cc

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ニュースも生産者が偉い!

常々思っているのは、何においても「生産者は偉い」ということだ。
ずっと生産者を間接的にサポートする仕事を続けてきた人間から見ると、実際にモノをつくっている人たちは自分たちよりも世の中の役に立っている感じがする。直接的か間接的かの違いと捉えることもできるが、生産者の地に足付いた作業に対して、支援者側の作業はあぶくを掠めとっているだけのようにさえ思う。理ではなく情で考えて、そんなことを思うのだ。
 
さて、これを今回のテーマに当てはめると、新聞社等はニュースの生産者だ。出来事をニュースに一次加工する新聞社や通信社は「偉い」ということになる。新聞社や通信社に有利に働くであろうこの法律は、歓迎すべきものだ。
 


ニュースの生産者がおもねる?

ただし、グーグル法での課金にはマイナスの影響もあるだろう。
新聞社や通信社が、この課金を目当てに、話題性が先行するニュースを増やす可能性があるのだ。今でさえ、以前と較べると内容の乏しいニュース、扇情的な記事見出しが多いと思うのに、これが課金により更に加速することも有り得る。ニュースの生産者が、消費者におもねる構図だ。
 
これはマーケティング的に考えれば当然の帰結だが、報道には「伝えるべきニュース」という側面もあり、その評価はわかれる。消費者におもねることが社会全体として良いことなのかは、判断が難しい問題だ。
 


変化の結末は神のみぞ知る?

もちろん、報道機関にも利益が必要である限り、これを「べき論」で否定しても意味がない。「伝えるべきニュース」を重要視できるようなメディアが成立しない経済構造ができたなら、それを支えるコストが払えない利用者が理想論を述べてもはじまらないのだ。
 
とは言え、神のみぞ知るであろうこの変化の結末は注目に値する。
直感的には、利用者の利になる結末は待っていないように思えてならないが、果たしてどうなるだろうか。

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