リニア中央新幹線に切符は必要?


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1650文字)


リニア中央新幹線は2027年の開業を予定している。
来年(2014年)の着工を目指して準備が進む中、先日は中間駅の概要が発表された。中間駅は、極めてシンプルかつコンパクトな設計イメージとなっており、地元からは疑問の声も出ているらしい。こんな施設では、地域振興に役立たないというわけだ。これまでの交渉の経緯があるとはいえ、今回のJR東海の発表にはいささか世知辛い、大人気ない印象も受ける。
 
さて、その中で気になったのがこの記事だ。

切符売り場ない駅なんて…リニア駅案に知事異論|読売新聞
JR東海が13日に明らかにしたリニア中央新幹線の中間駅の概要について、山梨県の横内知事は15日の定例記者会見で「待合室も切符売り場もない。あれで賛成と言ったわけではない」と今後、同社と協議する考えを示した。

同社と中間駅が設置される地元自治体は2011年、駅として必要な機能は同社が、それ以外の観光施設などは自治体がそれぞれ負担して整備することで合意。横内知事は、同社がネット販売を前提に切符売り場を置かないなど簡素な作りとするとした中間駅の概要について「切符売り場は駅になければいけないのでは」と話した。

横内知事の発言を受け、同社の山田佳臣社長は同日、名古屋市内で開いた会見で「リニアは事前に予約するので、(駅で待っていても)キャンセルが出れば、ネットでほしい人のところに買われていく。設備はこれで十分と考えており、どうしても必要なら、自治体が作ればいい」と反論した。

 
この知事は切符売り場にこだわって異論を唱えているが、ピントがずれているように思えてならない。リニア中央新幹線の開業予定は2027年、15年近く先のことになる。そもそも、そんな未来の乗り物に切符は必要なのだろうか。
 

photo credit : OiMax via photopin cc

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韓国高速鉄道には改札がない!


この話で思い出したのが、韓国高速鉄道には改札がないという事実だ(参考:改札を機械化する日本、改札をなくす韓国――情報化の本質とは何か|ダイヤモンド・オンライン)。事前に改札で切符をチェックしなくても、どの席が空席なのか知っている車掌のチェックで、不正乗車は取り締まれるという考えで運営されている。
 
切符や改札は不正乗車を防ぐための手段に過ぎず、その存在自体が目的ではない。誰がその鉄道に乗る権利、その席に座る権利を持っているかさえ確認できれば、必ずしも切符や改札にこだわる必要はないのだ。
 
このように考えた場合、リニア中央新幹線を開業するJR東海が切符を無くす可能性は高いように思う。既にSuica、モバイルSuica等で先行しているJRが、リニア中央新幹線の利用条件に、これら交通系ICカードの所有を加えればいいだけだ。もちろん、2027年のSuicaは更に普及が広がっているだろうし、今のモノよりもずっと高性能になっているだろう。機能としてのSuicaは存在しても、今のような実物は存在しないかも知れない。その結果、ほとんど改札や切符を意識せずにリニア中央新幹線に乗車できるようになると想像するが、いかがだろうか。
 


ゼロベースで考えよう!


多くの人は現状からモノを考えはじめる。
日常的にはそれが正しいし、それで問題はない。
 
しかし、未来のことを考えるときは、今そこにあるモノに囚われていては駄目だ。ゼロベースで考える必要がある。未来を描くのに現状に縛られてはならない。
 
ビジネスで成功したいなら、尚更だ。
そのモノに求められている目的の本質を考え抜き、必要に応じて代替手段を生み出す必要がある。今あるものにこだわっていたら、新しいものは生み出せないだろう。

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