Googleトレンドの見掛け倒しを反面教師に!


この記事の所要時間: 240秒 〜 340秒程度(1624文字)


Googleで最近よく検索された単語がわかるGoogleトレンドに新機能が加わった。
トップチャート急上昇ワードだ。
 
検索の巨人であるGoogleがつくった新機能。データ好きからすれば、放ってはおけない。しかし、実際に触ってみると、期待を込めておもしろがろうとしてもなかなか楽しめない残念な出来だった。「見掛け倒し」という言葉が頭に浮かぶ程だ。
 

photo credi t: manfrys via photopin cc

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トップチャートはアメリカのデータのみ

まずは、トップチャート
これは検索数の多い単語をジャンル別にランキングする機能だ。ジャンルはエンターテインメントからビジネス、政治まで幅広く47個のチャートを見ることができる。小売企業ではAmazon.comとWalmartが興味を集めていることもわかれば、飲み物ではCoffeeとWineの検索が多いこともわかる。
 
ただし、現時点でこのチャートが見られるのはアメリカ合衆国のデータのみ。ジャンル名と「もっと読む」などのボタンは日本語になっているものの、やっているのは本当にそれだけ。まるでやっつけ仕事のようだ。
 
日本での集計結果を公開できない状態で、アメリカの結果を一部日本語化しただけのページをオープンすることに、どれだけの価値があるのか疑問に思う。
 


急上昇ワードはビジュアルに意味がない!

急上昇ワードはなお酷い。
 
順番に変わるGoogleのロゴカラーを背景にして急上昇ワードが次々に表示されるのだが、そのビジュアルに意味がない。最大25個の欄に、単語が入れ替わり立ち替わり表示されるものの、消えた単語が再び表示されるだけで、表示される単語自体に変化はない。背景色は変わるが、それがジャンルに対応しているとか、その時点での検索の勢いを表しているとかではないようだし、どの欄にどの言葉が表示されるかにも意味はなさそうだ。言葉での説明には限りがあるので、ぜひ急上昇ワードを見て欲しい。
 
単語が入れ替わっているような印象を受けるので、リアルタイムの上位ワードなのかと思いがちだが、そうではないのだろう。それでは、この大袈裟な動的なビジュアルに意味はない。静的なページに25個の単語を並べた方がずっと見やすい。まさに、見掛け倒しのサービスと言えそうだ。
 


見掛けの工夫は程々に

データを見せるとき、その意味するところを確実に伝えたいならデザインは大切だ。
「データに価値があれば、グラフなんてなくてもいい」、「グラフのデザインにこだわっても仕方ない」は一面の真実かも知れないが、少しでもメッセージを伝えたいと思うならビジュアルの工夫が必要だ。
 
ただし、これが高じるとおかしなことになる。
大して価値がないデータをビジュアルだけでごまかし、まるで素晴らしいものに見せようとすることに成り兼ねないのだ。工夫とごまかしの境界線には曖昧な部分もあるが、そのビジュアルにした意味をうまく説明できないようなら疑った方がいい。ビジュアル化すること自体を目的にしたようなコンテンツは、大概何かが間違っている。
 
正直に言って、データの活用を考えていると、多少の取り繕いはしたくなる。匙加減ができているうちはいいが、だんだん甘くなるのが世の常だ。そうすれば、いつか痛い目を見ることになってしまう。その人なり、その企業が出すアウトプットへの期待や信頼が損なわれてしまうのだ。見掛けの工夫は程々に留めなければならない。
 
今回のGoogleトレンドの新機能を見て、改めてこんなことを考えた。
この見掛け倒しのコンテンツは、反面教師にした方がいい。

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