台風の日にはコロッケを売ろう!


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1738文字)


台風コロッケをご存知だろうか。
台風の形をしたコロッケがあるわけでも、こういう商品名のコロッケがあるわけでもない。台風コロッケとは、台風の日にコロッケを食べる慣習のことだ。台風の日に食べるコロッケ自体を、台風コロッケと呼ぶ例も見受けられる。
 
この台風コロッケ、2ちゃんねるが発祥と言われている。2001年、台風11号が日本列島を襲ったとき、2ちゃんねるのニュース速報板に掲載された「念のため、コロッケを16個買ってきました。もう3個食べてしまいました。」という書き込みがきっかけだと言う。この奇妙な行動をおもしろがった人たちが、「コロッケ買いすぎ!」などのツッコミを入れ「にわかコロッケ祭り」に発展。いつのまにか「台風=コロッケ」が定着したそうだ。自分の場合、5〜6年前にはインターネット発の慣習として知っていたように思う(参考:ネット界ではもはや常識!? 「台風の日はコロッケ」|R25)。
 
さて、この台風コロッケはデータにもあらわれている。
Googleトレンドで「コロッケ」を調べると、前後と較べて検索が多い月があり、そのほとんどが日本に接近・上陸した台風と対応しているのだ。

今回2013年9月が台風18号(Man-yi)、6月が台風3号(Yagi)。昨年を見ても、9月が台風17号(Jelawat)、6月が台風4号(Guchol)で、いずれも日本列島に被害をもたらしている。細かなデータを追ったわけではないが、台風のときに「コロッケ」が検索されやすいのは想像していただけよう。
 
そして、台風に対応する「コロッケ」の山はだんだん高くなってきている。これは、台風コロッケが徐々に浸透してきているからではないだろうか。
 

Photo credit : bluegreen405 / Foter / CC BY-NC-SA Photo credit : bluegreen405 / Foter / CC BY-NC-SA

 


仕掛けの自然さが魅力的?


台風コロッケが浸透してきている直接の理由はわからないが、想像はできそうだ。
 
まず、組み合わせの妙がある。台風とコロッケという本来まったく関連しないものが結びつくことがおもしろいのだ。誰もが「なぜ?」と思うだろう。そこが、人の興味を引き付けることになる。
 
そして、仕掛けの自然さがある。
最近は、商品が売れるきっかけに人為的な仕掛けがあることが多い。しかし、この組み合わせにはそういう気配がない。2ちゃんねるの悪乗り(?)から自然に発生した慣習だからだ。マーケティングの手垢がたっぷりついた仕掛けが多い中、この自然さが魅力的に見えても不思議はないだろう。
 


台風コロッケで販促を!


さて、一部でとは言えこういう習慣が厳として存在するのだから、これを販売促進に使わない手はない。「台風の日にはコロッケを食べよう!」のPOP広告をひとつつくるだけでも、コロッケの売上は変わってくる筈だ。「どうしてコロッケなの?」と思う人も多いだろうが、それこそチャンス。きっかけが捏造じゃないのだから、POP上ででも説明しておけばいい。
 
こんないい加減なきっかけでいいのかという声もあるだろうが、そこはあまり心配していない。モノが溢れている今の時代、人は常に何を選ぶか困っている。その選択を後押しするきっかけがあれば、それはどんな些細なものでも問題ないのだ。不自然ささえなければ、一定の割合で乗ってくると考えられる。
 
ただし、このとき細かな詰めが重要になる。よく考えると、「台風の日にコロッケを食べよう!」というだけでは、ディテールがわからないのだ。「前日に買って、当日食べましょう」とか、「台風が通過してから買いに行きましょう」とか、具体性を持たせた方がお客の方も買いやすい。正誤のあるものではないので、あくまでそのお店のオススメの食べ方とすればいい。そうすれば、かなり自由度が高くなる。「3個食べよう」でも、「カニクリームコロッケがいい」でも構わない。思い思いで肉付けをすると楽しそうだ。
 
最近はコンビニのレジでもコロッケが売っている。
彼らが目をつける前に、街の肉屋が頑張って販促ツールにすればいいと思うのだが、いかがだろうか。

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