東京風速はオープンデータ活用の好事例!?


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またも台風が近付いてきている。しかも今度は27号と28号の2つ。台風同士が干渉しあう「藤原の効果」とやらで進路予想が難しいこともあり、この週末の予定が宙に浮いてしまっている人も多いのではないだろうか。
 
先のことはわからないとして、今現在の雨の様子が気になったとき役立つのが東京アメッシュだ。5分刻みの雨量がビジュアルで確認できるため、雨の現状が簡単に把握できる。2時間前からの雨量を連続して表示する機能もあるので、「そろそろ雨がやみそう」などの予想も可能だ。ご利用になっている方も多いのではなかろうか。
 
さて、この東京アメッシュの「風」版とも言えるサイトができた。その名も東京風速。東京都下水道局が運営している東京アメッシュと違って「Author | Cameron Beccario @cambecc」と何やら怪しいが、その実態はオープンデータ活用の好事例になりそうな優良サイトだ。
 

Photo credit : epSos .de / CC BY Photo credit : epSos .de / CC BY

 


風の流れが一目瞭然


東京風速で見ることができるのは、まさしく風の流れ。風の吹いている様子が流線で示され、その動きの速さで風速がわかる仕組みになっている。これだけで風の流れが一目瞭然でわかり、まるで「見える化」されたようだ。
 

※東京風速
※画像は東京風速をキャプチャー

 
雲の動きが何となくイメージできる雨とは違い、風の変化はなかなか予想できない。2時間前、1時間前、現在の風の流れを順番に見ても、1時間後の風の様子は想像できないだろう。そういう視点で見ると、このサイトは「あまり役に立たない」ことになる。
 
しかし、このサイトで風の流れを見るのは何より「楽しい」のがポイント。試しに先日の台風26号(2013年10月16日8時)のときの風の動きを見ているといい。激しく吹く風の動きを見るだけで、ワクワクしてこないだろうか。
 


データソースは東京都環境局環境改善部大気保全課


さて、この東京風速。データのソースとして東京都環境局環境改善部大気保全課を挙げている。つまり、このサイトは公的機関が提供しているデータを活用してできているのだ。
 
サイトのどこにもそのような言葉はないが、オープンデータを活用していると言って差し支えないように思う。この出来映えを見るとオープンデータ活用の好事例と言いたくなるがいかがだろうか。
 


割り切りが新しい可能性を生む?


公的機関は有効活用が可能な貴重なデータを膨大に持っている。しかし、それを発表するのが難しい。立場があるため、いい加減なことができないのだ。
 
一方、個人のサイトである東京風速は「免責事項 | 正確な情報を提供するためのものではありません」としている。いい加減なことをしているわけではないだろうが、風速計がないところの風の流れは、何らかのモデルから推測するしかない。そういう意味で多少の不正確さはあったとしても、公的機関でなければ自由に割り切ることができる。
 
案外、この割り切りを許されることがオープンデータ活用の肝になるかも知れないと考えている。データ活用は、四角四面の正確さばかりが能じゃない。公的機関が所有するデータを個人や民間企業が活用できるようになれば、いろいろな割り切りをした多種多様な分析結果が登場するだろう。中にはいい加減なものも、役に立たないものもあるかも知れないが、その玉石混淆は新しい可能性を生む。公的機関では決してやらないようなオープンデータ活用に期待したいところだ。

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