ワールドカップと水道とビッグデータ


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1356文字)


FIFAワールドカップブラジル大会が開幕した。
自分の場合、サッカーには一切興味が無いが、気になることが一つある。それは、ハーフタイム中や試合終了直後の水道網の水圧低下問題。トイレ使用が集中して水の使用が増えると、水圧のコントロールが難しくなり、最悪、水が出なくなる可能性もあるというのだからおもしろい(?)。
 

トイレ

credit: Eisbäärchen via FindCC

 


ビッグデータを使えば・・・


実はこの話題、どこかしこで何度も登場しているテーマだ。ワールドカップという華やかで非日常的なイベントと、トイレ使用という極めて身近で日常的な行動の対比がおもしろいからだろう。最近では、昨年6月のワールドカップ予選のとき、Twitterに東京都水道局の職員と思われる人物が登場して話題になった(参考:W杯予選の裏で水道局が奮闘と伝えられ感謝の声多数|夕刊アメーバニュース)。
 
今の時代、水圧のコントロールなどコンピュータ制御でどうにかなりそうなものだが、そう簡単にはいかないらしい。参考にした記事によると、普段の使用水量の変化にはほぼ自動で対応しているものの、スポーツイベントなどの影響であまりに急激な変化が起きる場合は手動で対応しているというのだ。
 
ついつい、データをうまく活用すればと考えてしまうが、
 ●以前のサッカー中継のときの使用水量データを元にシミュレートする
 ●気の早い人やトイレ時間の短い人による使用水量増加の初期変動を掴んで対応する
 ●Twitterの「トイレ」を含むツイートを分析して使用水量変化を予測する
などは机上の空論になってしまうのだろう。ビッグデータもどきのアプローチはいくらでも考えられるが、実現はなかなか難しそうだ。
 


「使いわけ」を考えよう!


当然ながらデータは万能ではない。そして、データを使ってシステムをうまく動かすためにはコストが掛かる。一般論としてデータ活用がいくら有効でも、何にでもデータを使っていては馬鹿のひとつ覚えだ。
 
このとき重要なのは、手動と自動の「使いわけ」を考えることとなる。何かと言うと、すぐに人間 VS. コンピュータのような図式を想定するが、何も手動と自動を競わせる必要はない。極めて稀にしか起きないことで、人間の手動でそれに対応できるなら、例外的な事象に対応する専用のシステムを無理してつくるのは馬鹿馬鹿しいと言えるだろう。とは言え、臨機応変な対応ができるからといって何でも手動のままにしていたのでは、コストばかり掛かってしまう。
 
こんなことは誰でもわかっていると思うが、その実現は容易ではない。どこまでを自動化し、どこを手動で残すのか。この仕切りが簡単に決まらず、「適宜使いわける」などとしてしまえば、何かのときに混乱を来すのは必至。「使いわけ」を積極的に考え、原則論でいいので仕切りを決めておくことが必要になる。水圧のコントロールも、この部分がしっかり仕切れているからこそ、問題なく運用できているのではないだろうか。

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