意外と知らない「会社の印鑑」


この記事の所要時間: 230秒 〜 330秒程度(1536文字)


「何の意味があるの?」などと言われつつも、しぶとく残る日本の印鑑文化。日本はそういう社会なのだから文句を言っても仕方ないが、面倒に思うことは数多い。署名と違って道具(要は印鑑)がいるため、何かのときに「忘れた」、「これじゃない」となる。
 
特に会社の印鑑はもろもろ大変だ。
いくつも種類があって、人により呼び方がバラバラ。しかも、それぞれの意味付けがはっきりしないので、押し間違いが発生する。社会人の常識のようで、正に「意外と知らない」状態。個人の印鑑と違って一人の判断で押印できないことも多く、手数が増えるばかりとなる。
 

印鑑

credit: odysseygate via FindCC

 


実印、社印、銀行印、ゴム印を一覧にすると・・・


さて、会社によくある印鑑を一覧にすると、以下のようになる。

会社の印鑑

こうやって整理すると間違わなそうだが、口頭でやりとりするのは大変。いろいろ言葉を補って説明し、それでもトラブルが発生する。
 
会社の印鑑は名称の複数あるものが多く、その上、備考に書いた使いわけの解釈などが人や会社によってバラバラなため混乱が発生するのだろう。例えば、社印の他の名称に書いた「社判」は会社の印鑑すべてをあらわすこともあり、そんな小さな誤解が間違いの元になる。更に言えば、企業内で使っている役職員(役職名の印鑑)、認印(個人名の印鑑)、日付印(個人名と日付の印鑑)などもあるため、ややこしい。
 


必要な印鑑を明示しよう!


ここで、この書類にはこの印鑑、あの書類にはあの印鑑という一覧をつくれれば最善だが、それは難しい。それぞれの印鑑の意味付けがはっきりしないため、「正しい使い方」がわからないのだ。例えば、契約書にどの印鑑が必要なのかははっきりしない。常識的には実印になるのだろうが、社印であったからといって必ずしも無効とは言い切れない。当事者同士の同意を前提とすれば、印鑑は有っても無くても関係ないという解釈すらある。
 
ただ、取引先などに押印をお願いするときは、自社としてどの印鑑を使って欲しいのか明示すれば余計な混乱を招かなくなるのは間違いない。もちろん、相手となる会社の印鑑使用の解釈で「その印鑑は押せない」となることもあろうが、自社なりの解釈を提示することは有効だ。
 
素直に「実印でお願いします」などと言ってもいいが、口頭での伝達は間違いを起こし兼ねない。書類の下などに注釈を付けても、見落とされる可能性がある。そこで思いついたのが、このデザインだ。

会社の印鑑のアイコン化

それぞれの印鑑をアイコン化して(?)、○と☓を付ければ間違うことは少なくなる筈。多くの会社に一斉に書類の記入をお願いするときなどは、こういう工夫がいいと思うがいかがだろうか。
 


常識を振りかざすより明確化


会社の印鑑をややこしくしているのは、「常識」のように思えてならない。「契約書には実印を押すのが当然」、「請求書は社印に決まっている」というそれぞれの思い込みが食い違うことで、齟齬が発生する。自社の常識は他社の常識に非ず。これがトラブルの根っこにある。
 
世の中にはいろいろな人がいるのだから、常識を振りかざすには限界がある。具体的な指示がなければ、正式な書類に個人の認印や日付印を押されても仕方がないだろう。それを非常識と嘆くよりも、どんな印鑑が欲しいのかを明示した方がずっと効率がいい。印鑑文化が続くのなら、必要な印鑑の明確化を積極的に行なってもらいたいものだ。

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