「やらないことリスト」を使ってみよう!


この記事の所要時間: 350秒 〜 450秒程度(2187文字)


「やらないことリスト」というアイデアがある。
やることを書き出すToDoリストのまさに逆。NotToDoリストというわけだ。「やらない」と決めたことを一覧にして、それらを行なわないことで作業の効率を上げようという試み。ライフハック系のサイトでたまに登場する言葉なので、ご存知の方もいるだろう。
 
企業戦略においては、何かを「やる」と決めたき、同時に何を「やらない」か考えることが重要になる。「やらないこと」を明確にすれば、その企業が進む方向が更にはっきりするからだ。「熱々の料理を提供」するので「出前」はしない、「最先端のテクノロジー」を目指すので「後追い商品」には手を出さない。やや卑近な例になってしまったが、要はそういうことだ。戦略と実際の作業では「やること」の意味がかなり異なるが、「やること」と同時に「やらないこと」を考えるという着想が素晴らしいことに変わりはない。ちょっと、試してみたくなるアイデアだと言えよう。
 
ただ、この「やらないことリスト」。やり終えたことをチェックして消していくToDoリストと違って、リストアップしてからどうしていいのかがよくわからない。書き出しておいて「やらないようにする」という心掛けは大切だが、それでは実効性が低いだろう。TwitterやTumblrで最近よく目にする名言「決意したぐらいでなんでも出来るなら誰も二度寝しないんですよ」を引くまでもなく、人の決意などたかが知れている。リストをつくっても、運用がお粗末では効果は期待できない。画に描いた餅になるのがオチだ。
 
良いアイデアだからこそ肉付けが不充分で実効性が無くなってしまってはもったいない。そこで、自分なりの「やらないことリスト」運用方法を試しに考えてみた。
 

 


「やらないこと」の達成を管理する


「やらないこと」は「やること」と較べて管理が難しい。何をもってそのタスクを達成とするかがはっきりしないからだ。「やる」と「やらない」は非対称なので、ToDoリストと同じように管理してもうまくいかないだろう。
 
本当に「やらないこと」を管理するなら、毎日それをやらなかったかどうかチェックするしかない。ToDoリストと違って、1回きりのチェックでは済まないのだ。日々の確認はかなり面倒だが、こういうものをつくらなければ「やらないことリスト」の実効性は高まらないと考えられる。

やらないことリスト

 
この見本(内容はフィクション)での工夫は、△印を認めたこと。やらないと決めたことを少しでもやったときは☓印にするのが潔いが、それだとちょっとまずいことになる。やらないと決めたことを少しでもやってしまうと「もういいや」となり、そのことをその日1日やりっ放しになってしまいそうな気がするのだ。そこで、「やらない」という気力を削がないために、あえて曖昧な△印のチェック項目を用意した。こういう工夫を増やすことが運用を実効的にするように思っている。
 


数値化して己の進歩を確認


日々のチェックをしたら、1週間に1回程度、その成果を振り返ることが必要になる。毎日のチェックだけでは、己の進歩を確認することができないからだ。見本では原則70点満点で、✔印は10点、△印は5点とした。このように数値化して、週の推移を見ればどのくらい「やらない」を達成てできたかが一目瞭然となる。見本では煩雑になるため手抜いたが、合計点数よりも達成度をパーセントで表した方が適切かも知れない。
 
「達成度90%以上が4週続いたら、タスクを完了とする」などのルールも役に立つ。「やらない」ことが多過ぎると、精神衛生上(?)よくないだろうからだ。適宜タスクを完了させて、「やらないこと」リストを常時5〜10個に保った方が良いと考えている。
 


ライフハックは運用コストを考えよう!


実は、ライフハック系の「これをしよう」、「あれをしなさい」は好きじゃない。そんなライフハックばかりやっていたら、実作業をする時間が無くなってしまう。ライフハックは、それをするため手間暇が勘案されてないことが多く、馬鹿馬鹿しくなってしまうのだ。例えば、目新しいサイトを使った情報収集などをすすめられても、その習得に2〜3時間、毎日のチェックに1時間掛かるなら、多くの人はそれに手を出さないだろう。これはやや極端だが、大して変わらないような運用コストの大きいライフハックは多い。
 
ライフハックのアイデアは素晴らしい場合が多い。「やらないことリスト」もそうだが、着想はシャープで感心するものばかりだ。ただ、運用コストの見積もりが甘いものが多い。そこで、その運用を自分なりにうまく考え、コストをコントロールすることがライフハックのコツになる。数多く手を出さず、それぞれの運用コストも小さくおさえる。ライフハックとうまく付き合うことも、ライフハックの一つと言えるだろう。運用について自分で考える習慣を付けることで、少しでも便利な日常を取り戻して欲しいものだ。

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