休暇中のメールは送り返そう!?


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メールの処理は面倒だ。
数多くのメールを捌くのに時間が掛かるのはもちろんのこと、人によってメールの常識が違うことが厄介に拍車を掛ける。急速に生活の中に浸透してきたとは言え、メールが一般的になったのはここ20年程度のこと。短い期間で浸透し、その間にシステムやユーザーに大きな変化があったため、百人百様の常識が混在している。このようなはっきりしない状態なのに、「メールでは、○○するのが当然」などと自分のマナーを押し付ける輩が登場するので、余計始末に負えない。
 
メール返信までの時間などはその最たる例だろう。段々と、メールをすぐに返すことが常識のようになってきているようで、なかなか悩ましい。スマートフォンなどで常時メールチェックができるようになり、この傾向は更に強まっている印象だ。終始メールを気にしていては、作業に集中する妨げになるばかり。自分の常識を押し付けるつもりはないが、素早い返信を当然と思う人の常識に難儀することになる。程度の差はあれど、このようなメールの常識の違いに戸惑っている人は多いのではないだろうか。
 
最近、ヨーロッパーを中心に、職務時間以外のメール対応について議論が起きているという。どうやら、人それぞれのメールの常識に任せるのではなく、制度として一般化しようとしているようだ。ドイツの自動車大手ダイムラーでは、「休暇中の社員宛てに届くメールを自動削除するシステムを導入」したらしい。やや大胆なようだが、前向きでおもしろいやり方だと考えられる(参考:メール気にせずバカンスを=着信自動削除システム-独ダイムラー|時事通信)。
 

バカンス

credit: Kalexanderson via FindCC

 


「休暇中なので受け取れない」で問題なし


「メールを自動削除」にはびっくりしたが、送信した相手には「休暇中なので受け取れない」「緊急の用件は別の担当者に」という旨のメールを返信するとのことなので礼儀は失してないことになる。郵便物などを受け取り拒否して、そのまま送り返すイメージだろうか。メールなので実物を送り返す必要はなく、相手がもう一度送るのに追加の郵送料も掛からないので、仕組み的には良くできると言えよう。
 
メールアプリの自動返信機能を使って「ただいま休暇中です」と返すのと変わらないようだが、自動返信の場合はメール自体は受け取ることになる。そうすると、休暇明けに大量のメール処理に辟易するのは確実。受け取り拒否との違いは大きい。
 
後は、「休暇中なので受け取れない」というメールをもらった相手側の気持ち次第。ここにはお国柄の違いも出るだろうが、腹を立てる人は少ないように思う。よく連絡を取り合っている人なら事前に休みを取ることを伝えてあるだろうし、そうでない人は諦めるだろう。「○○は夏休みをいただいております」などの返事は、電話などでは普通の応対。特に問題ないと考えられる。
 


オンとオフの切り替えを!


インターネットやスマートフォンの普及で、人と人のコミュニケーションの取り方が大きく変わった。どこにいるか気にせず携帯電話で連絡を取ることができるようになったし、相手の都合に関わらずいつでもメールを送信できるようになった。これらの変化にはコミュニケーションをスムーズにするプラスの効果があるが、一方でマイナスの影響もある。
 
マイナスの影響とは、仕事のオンとオフの切り替えが不明確になってしまうこと。これにより、仕事に区切りが付かず、作業がダラダラとしてしまうことが多い。どの案件も着手中になり、何とも中途半端な状態に陥ってしまう。
 
もちろん、これが今どきの仕事のやり方であり、それをどうこう言っても仕方ないのだが、このやり方は集中力に欠けている。作業が細分化されてしまい、その結果、何かをじっくり考える時間が奪われてしまいがちだ。複数の作業を同時に走らすのは仕方がないとして、質の高い作業のためには集中力が必要。そして、そのためには、ときに仕事から完全に離れることが重要になる。
 
ダイムラーの行なうメールの自動削除が最善かはわからないが、オンとオフを切り替えを促す取り組みをもっと真剣に考えた方が良いだろう。日常の雑務に流されることなく、重要な業務に取り組むためにも、仕事のやり方の見直しが重要になるのではないだろうか。

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