Ingressとデング熱の不穏な(?)関係


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1752文字)


Ingressの人気をご存知だろうか。IngressはGoogleが提供する位置情報ゲームで、今年7月にこれまでのAndroid版に加えてiOS版が登場した。Googleトレンドを見ても、7月以降の急速な盛り上がりは一目瞭然。ほぼ間違いなく「一部で」の注釈付きだろうが、かなり話題となっている。
 


 
ただ、このIngress。今夏たくさんの感染者を出しているデング熱との不穏な(?)関係が心配される。何を隠そう、Ingressのプレイヤーがデング熱の「運び屋」になっているおそれがあるためだ。
 
ingress

credit: astielau via FindCC


 


Ingressプレーヤーは公園間を移動する!


まず、Ingressの仕組みについて簡単に説明しよう。
Ingressは、冒頭にも書いた通りGoogleが提供する位置情報ゲーム。緑であらわされるEnlightened(覚醒派)と青であらわされるResistance(解放派)の2つのチームにわかれて、陣取りゲームを繰り広げる。陣取りのときにキーとなるのがPortalと呼ばれる地点。このPortalに実際に行くことで、アイテムを手に入れたり、陣地を奪ったりすることができるのだ。
 
このゲームで特徴的なのが、Portalは実在の場所というところ。Ingressプレイヤーは、リアルな街を移動してPortalを奪い合うのだ。AR(拡張現実)を使うことで、実在の街とIngressの世界がつながっている。
 
ここで問題なのが、Portalが公園などに多いと言われていることだ。このため、Ingressのプレイヤーは公園内を歩きまわり、更にいくつもの公園間を移動する。そうすると、

 (1)IngressプレイヤーがA公園で蚊に刺されてデング熱に感染
 (2)同じプレイヤーが別のB公園で蚊に刺され、B公園の蚊がデング熱に感染
 (3)別のIngressプレイヤーがB公園で蚊に刺されてデング熱に感染
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という流れの感染拡大が考えられることになる。「Ingressのプレイヤーがデング熱の「運び屋」になっているおそれがある」と書いたのは、つまりはこういうことだ。
 


ひとつの可能性に過ぎないが・・・


こうは書いたものの、実際にIngressによってデング熱が拡大しているとはあまり考えていない。もちろん、Portalを求めていくつもの公園を移動している人がいる限り、彼ら彼女らが絶対に「運び屋」になってないとは言い切れないが、公園間を移動しているのは何もIngressプレイヤーだけではないからだ。毎朝の散歩やジョギングでいくつもの公園に行く人もいるだろうし、公園のごみ捨てや草刈りを請け負っている業者の人は複数の公園を移動しているだろう。この人たちが「運び屋」になっている可能性もある。もちろん、これらとはまったく別の人たちかも知れない。そもそも人間以外が「運び屋」ということもあるだろう。
 
それでも、Ingressプレイヤーがデング熱を運んでいるというのは、考え得る仮説と言えよう。ひとつの可能性に過ぎないが、話の辻褄は合っているからだ。そして、長袖シャツで出掛ける、防虫スプレーをする、具合が悪いと思ったらなるべく早く病院に行くなどすることで、デング熱の「運び屋」になる確率を下げることはできる。用心するに越したことはない。
 
間違いないのは、万が一にもIngressプレイヤーにデング熱感染者が出たら、大きな話題になるだろうこと。どうも、世の中というのは、こういう新しいゲームの類に過剰に反応する。さすがに「すべてIngressプレイヤーのせい」という輩はあらわれないだろうが、今まで通りゲームを楽しむことが難しくなるだろう。そういうリスクを避けるためにも、まずは自己防御あるのみ。Ingressプレイヤーの皆さんには、くれぐれもデング熱の感染に気を付けてもらいたいものだ。

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