ビジネスのタネを見付ける方法


この記事の所要時間: 420秒 〜 520秒程度(2408文字)


日々仕事をしていて感じるのが、ビジネスのタネを見付けようとすることの大切さだ。ここでビジネスのタネとは、「これは商売になるかも知れない」という気づきのこと。玉石混淆どころか石石混淆でも構わない。自分や他人が何か欠乏感を感じたり、困った状況に陥ったりしたとき、それをどう解決するか、どうやったらビジネスにできるかを考えることは、ビジネスマンに必要な素養だと思われる。
 
正直に言ってしまえば、自分には、次にどのようなビジネスが成功するかはよくわからない。世の中には、次に来るビジネスがわかると言う人もいるが、その多くは張ったりをかましているだけだろう。ビジネスは、やってみなければわからないというのが本当のところ。それならば大切なのはトライアルアンドエラーだ。そして、試行錯誤するには、トライアルする何かが必要になる。要は、ビジネスのタネをたくさん見付けるということだ。
 

 


不平不満をビジネスのタネに!


ビジネスのタネなんて簡単に見付かるものではないという人もいるが、それは大きな勘違いというものだ。確かに、大成功をおさめるようなビジネスのタネはなかなか発見できないだろう。しかし、ここで言うビジネスのタネは商売になる「かも知れない」で充分。まずは、質より量。タネを探す時点では、「ここに問題があることに気づいたから、こういう解決策を提示すればそれを求める人が集る可能性がある」というレベルでいいのだ。
 
Twitterなどで、お店や企業や世の中のシステムについて不平不満を書いている人をよく見かけるが、要はあれでいい。後は、不平不満だけに留めず、「自分だったらこうする」という解決策を考えるだけだ。普通に暮らしていれば、毎日毎日いくつもの不平不満を抱くだろう。もちろん、真剣になって怒り出すような問題は少ないだろうが、不満のタネはある。それを意識的にあぶり出して、解決策をちょっと考えればいいだけだ。
 
ビジネスのタネを100個見付けて、そのうち有望そうな10個に絞り込んで少し深く考えて、最も成功の可能性が高そうな1個について磨きに磨いた企画書をつくる。当然、それさえもうまくいくかはわからないが、後は取捨選択と確率論の問題だ。ビジネスのタネがなければ、この過程さえたどることができない。ビジネスのタネをたくさん見付けることをオススメするのはこのためだ。そして、これを習慣付けることでビジネスのタネは見付かり易くなる。
 


実際のビジネスにするためには・・・


とは言え、ここまで書いたのはビジネスのタネのそのまたタネを見付けるような話。実際のビジネスにつなげるためには、当然ながらいくつものふるいに掛ける必要がある。
 
まず調べるべきは、「欠乏感」や「困った」がどのくらいの量なのかということ。あることに自分が困ったとして、他の人がまったく困っていなければ商売にはならない。また、たとえみんなが困っていたとしても、本人たちがあまりそのことを気にしてないようなら、それを顕在化させる必要が生じる。どう調査するかはタネによって違うため、一概にこうすればいいとは言えないが、ニーズの確認は欠かせない。
 
次に必要なのが、「困った」を解決するためのたくさんの仮説づくりとなる。当たり前のことだが、目の前にある「困った」の解決方法は一つとは限らない。ホテルのエレベーターが混雑して、マネジャーのところに苦情が来るため、他の仕事ができないという問題があったとしよう。これを解決する方法は、エレベーターの増設もあれば、移動を減らすような各階施設の位置変更もある。エレベーターホールに鏡を置けばお客が退屈しないので苦情が減るし、苦情対応の担当者を雇えばマネジャーの忙しさは解決される。いずれにせよ「困った」をいくつもの視点から考え、いろいろな仮説を出すことが必要になるのだ。
 
でき上がった仮説を比較して、より良いものを選ぶのが次のステップだ。自社の方針や能力を考えあわせて、どれを実際に行なうか考えることになる。必要に応じて、顧客の声を聞いてみることも大切だ。この過程では、どの仮説が良いのかの根拠をなかなか示し難い。冒頭にも書いたが、突き詰めて考えれば「やってみなければわからない」からだ。このため、ついつい長年の勘に頼りたくなるが、それは禁物。できる限り、事実やデータに基いて議論するようにする必要がある。場合によっては、小規模なテストをやってみることも有効だ。
 
これらのステップは、言うは易く行うは難し。簡単にノウハウ化できるようなことではない。唯一、みずから経験を重ねることが力になるのではないだろうか。
 


ビジネスマンの地力になる?


実際のビジネスにするためには、組織の中でこれらを進めることになる。しかし、これらの過程を頭の中で考えることはいつでもどこでも可能だ。そして、人にもよるだろうが、このような思考実験(?)をすることこそビジネスの楽しさ。ビジネスマンとしての地力を高めるためにも、これらの過程を意識してビジネスのタネを探すことは役に立つ。これによって、スキルではなくセンスを身に付けることができるのだ。
 
ビジネスのタネ探しは頭を使うだけなので、思い立てば今日からでもはじめることができる。タネを書き留めるメモは大切だが、道具なしでもできないことはない。つまり、必要なのは気の持ちようだけ。ビジネスマンとしての地力を鍛えるためにも、積極的なビジネスのタネ探しをぜひぜひ試してもらいたいものだ。

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