セブンカフェ、リニューアルは地味過ぎる!?


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1650文字)


今秋、セブンカフェがリニューアルする。リリースによると、「豆の配合・焙煎を見直し、独自の“磨き工程”を取り入れることで、 “さらに華やかな香り”と“雑味のないすっきりとした後味”を実現」。要は、コーヒー豆の加工方法を変えることで、コーヒーの①香り、②コク、③後味を改良する訳だ。九州地区で先行リニューアルしており、他の地区は「10月下旬より順次全国で展開」するのを待つよりないらしい。
 
さて、このリニューアル。コーヒー好きとして楽しみではあるものの、何ともぼんやりしたリニューアルという印象を受ける。それは、リニューアルの目的がわかり難いせいだ。
 

coffee

credit: Christoph via FindCC

 


味のリニューアルは「地味」?


今回のリニューアルで、セブンカフェの味が変わるのは間違いない。「独自の“磨き工程”を新たに導入」した豆の渋皮除去の効果は小さいにせよ、「これに伴い、より深煎りの焙煎に変更する」ことの影響は大きいだろう。味覚の敏感さは人それぞれだが、味が変わったことに気づく人がたくさん出てもおかしくない。
 
ただし、リニューアルによってコーヒーの味が変化したとしても、その影響は限定的だと考えられる。既に、セブンカフェのコーヒーの味は一定の水準に達しているため、多少の改良ではインパクトが小さいのだ。「まずい」が「うまい」になったり、「うまい」が「抜群にうまい」になったりしたなら、その改良は人を集められるようなものだろう。しかし、「うまい」が「更にちょっとうまい」になっても多くの人は気づかないし、その「更にちょっとうまい」コーヒーを目指してわざわざ足を運ぶ人は限られる。
 
コーヒーの味の改良は歓迎だし、成功に甘んじることなく更に商品を改良しようとする姿勢は素晴らしい。とは言え、味の改良は、リニューアルというにはあまりに「地味」だ。リニューアルの目的がわかり難いとしたのは、ここに原因がある。
 


話題づくりの可能性も


こう考えていくと、セブンカフェリニューアルの目的は話題づくりにあるように思えてくる。コンビニでのコーヒー販売競争が激化する中、セブンイレブンだけ「今まで通りのおいしさ」では目立たない。そこで、ちょっと仕掛けたという見立てだ。
 
味のリニューアルがお客に気づかれないような地味なものであっても、それを大きく謳って仕掛ければ充分な刺激になり得る。リニューアルキャンペーンと称して、他の商品とセット販売するとか、店頭でコーヒーを試飲させるとか、方法はいろいろあるだろう。それを、広く宣伝すれば販売数が大きく伸びても不思議はない。リニューアルの内容よりリニューアルすること自体が目的という見立ては、いい線を行っているように思う。
 


実感を伴わないリニューアルは・・・


コーヒーを実際にリニューアルしていても、お客がそれを認識できなければ、リニューアルは存在しないのと一緒。実感を伴わないリニューアルとなってしまう可能性があり、これを元にしたキャンペーンはあまりオススメできない。今どきの消費者は企業のマーケティング活動をよく知り尽くしているため、リニューアルが宣伝の一環の方便と捉えられる心配があるからだ。こうなってしまうと、次回以降のリニューアルの期待値がさがってしまうし、その企業が行なう今後の活動にマイナスイメージを持たれかねない。
 
さて、ここまで推測も含めていろいろ書いてきたが、多くの地区でセブンカフェリニューアルはこれから。セブンイレブンには、味のリニューアルあるに気づかせる秘策があるかも知れないし、キャンペーンを陳腐に見せないテクニックがあってもおかしくない。どんなリニューアルを仕掛けてくるか、ぜひ楽しみにしたいものだ。

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