2014年生まれは100万人を割る?


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国連人口基金から『世界人口白書2014』が発表された。世界の人口は約73億人。このうち10歳から24歳までの若者人口は18億人弱となっており、実数でも割合でも「人類史上かつてないほど大きい」。そして、その10人中9人が開発途上国に住んでいる。今後、これらの国の出生率が急激に下がれば、子供や老人と較べて生産年齢人口の比率が高い「人口ボーナス」状態となる。そうなれば、日本の高度成長期のように経済が大きく発展する可能性が高い。人口が経済に与える影響は甚大だ。
 
一方で、日本は人口構成が経済にマイナスの影響を与える「人口オーナス」の状態に入っていると言っていいだろう。2013年10月1日現在の『人口推計』(総務省統計局)によると、生産年齢人口(15歳〜64歳)は7901万人で「32年ぶりに8000万人を下回る」結果となった。前年比116.5万人の減少で、現在の人口構成からすればこの減少傾向が続くのは必至となる。1年後、新たに生産年齢に加わる14歳が117.9万人、生産年齢から外れる64歳が204.2万人なのだから、どうにもならない。今後、生産年齢から外れる年代が「団塊の世代」ではなくなることで減少幅は小さくなるが、減少傾向に変わりはない(数値はいずれも外国人を含めた総人口)。生産年齢人口が急激に減少する日本は危機的状況にあると言える。
 
さて、生産年齢人口の基盤は出生数となる。今年の出生数が少なければ、15年後に生産年齢人口に加わる人数が少なくなるのは当たり前だ。ここ10年程度、出生数は100万人台。そして2014年生まれは、ついに100万人の大台を割るかも知れない。
 

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credit: geralt via FindCC

 


100.4万人? 99.9万人?


先週、厚生労働省から2014年9月分の『人口動態統計速報』が発表になった。この中で、今年1月〜9月の出生数は771,961人となり、前年の792,188人から2.55%の減少。昨年の出生数1,029,816人にこの減少率を当てはめると、2014年の出生数は1,003,522人となる。100万人は割らないものの、かなりギリギリだ。
 
8月時点での累計は2.96%減だった(2014年678,564人、2013年699,237人)。このペースだと、2014年の出生数は999,369人となり、100万人を割ってしまう。出生数の月別増減にはバラツキがあるようでこの先の傾向は読めないが、2014年生まれが100万人を割ってもおかしくはないと書いたのはこのデータが根拠となる。
 


まずは現状把握から・・・


2014年の出生数が100万人を維持したとしても、数年のうちに100万人を割るのは間違いないだろう。そして、100万人は通過点に過ぎない。たまたま切りが良い数字なだけで特別な意味はないが、その一方で「年間出生数100万人割れ」に強いメッセージ性があるのも確かだ。
 
人口の減少を一個人、一企業がどうにかすることは現実的ではない。人口の状態を認識して、それを知る/受け入れることが重要になる。「年間出生数100万人割れ」のインパクトをきっかけに、人口問題への関心が少しでも高まれば素晴らしいことだ。
 
何ごとも、まずは現状把握からはじめる必要がある。そして、人口に関しては精度の高いデータが誰でもすぐに手に入る状況だ。機を見て、人口問題の現状把握に臨まれることをオススメしたい。

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