企業収益も「オープン化」の時代!?


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1892文字)


Bufferは、TwitterやFacebookに時刻指定でポストを投稿するウェブサービス。このサービスがまさにバファー=緩衝材となって、投稿タイミングをコントロールできる。何らかの事情で特定の時刻に投稿したいとき、ポストを投稿する時間帯にバラツキを出したいときなどに便利なサービスだ。一定の時間をおいてから投稿すれば、不用意な投稿による炎上を防ぐ効果も期待できるだろう。
 

※画像はBufferからキャプチャー

※画像はBufferからキャプチャー

 
さて、このBuffer社の「オープン化」が凄い。月額利用料金10ドルの使い道を、ホームページで事細かに公開しているのだ。インターネットの普及をきっかけに進んでいるオープン化の波が、ついにここまで来たかという感じがする。企業収益も「オープン化」の時代なのかも知れない。
 
参考:「Buffer」が売上の内訳を分解して利益額などを解説、驚愕の情報公開とは|GIGAZINE
 

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credit: loop_oh via FindCC

 


10ドルあたりの利益は0.46ドル


月額利用料金10ドルの使い道は、次のようなインフォグラフィックになっている。

※画像はBufferより

※画像はBufferより

10ドルの内訳は、人件費が6.56ドル、文化活動費が0.92ドル、ツールとオペレーションに0.98ドル、サーバーのホスティングに0.67ドル、そしてウェブ決済代行の「stripe」に0.41ドル。その結果、10ドルあたりの利益は0.46ドルとなる。
 
参考にしたGIGAZINEの記事や、その元ネタとなったBuffer社のブログ記事を読めばもっと詳細がわかる。従業員一人一人の月給やサンフランシスコのオフィスの家賃、アマゾン ウェブ サービス(AWS)への支払い額や法律事務所への委託料金。果ては、Bufferサポーターに対して送られた手書きの「サンキューカード」の作成費用まで。何と凄まじい「明朗会計」だろうか。
 


時代はオープン!


インターネットでは、商品の原価がよく話題になる。本当かどうかは確認できないものの、「ファストフード店で300円するポテトの原価はたった10円」といった類の話だ。多くの場合、材料原価だけを言っていて、人件費も水道光熱費も本部運営の費用も入ってないのだから、原価率が低いのは当たり前。それでもあれこれと議論が行なわれる。これを見ていて感じるのは、「適切な価格で商品を買いたい」と思っている人が多いことだ。
 
行動経済学を持ち出すまでもなく、人間は損をするのが大嫌いだ。そして、なぜか企業に不信感を持っている人があまりに多い。一定量の消費者は、隙があれば少しでも多く儲けるのが企業だと思っている。そんな疑心暗鬼がインターネット上で集まると、訳のわからないデマとなって先ほどの商品原価の話題に化けたりする。消費者がその企業を信用できない限り、こういう話題が繰り返されるだろう。
 
やましいところがないのなら、企業収益の内訳を公開するといい。そして、内訳の各項目がそうなる理由をしっかり説明すればいいのだ。他社より人件費が少ないのはこういう戦略で事業を展開しているため、利益の割合が大きいのは経費削減の効果は企業の取り分と考えているためなど。理想論のようだが、やればできることはBuffer社の例が示している。それどころか、近い将来このような情報公開が求められる時代が来てもおかしくない。何せ、時代はオープンだ。
 
Buffer社の収益オープン化は、一見、財務諸表の公開と似ている。しかし、このあまりに積極的な公開には、その目的や姿勢に大きな違いを感じる。オープンであることをテコに、企業を大きくしようという考え方だ。今の時代、「オープンである」ことに価値が見出されると考えているのだろう。変にコソコソせず、積極的なオープン化を進めるのはひとつの戦略と言えよう。Buffer社のインフォグラフィックを見て感じるものがあるなら、ぜひ検討してみてはいかがだろうか。

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