「最高○○責任者」を調べてみた


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ジョナサン・アイブがCDOに就任するという。何のことかピンと来ない人も多いだろうが、これは米Apple社の人事の話。ジョナサン・アイブはiMacやiPhoneのデザインを手掛けた人で、CDOは最高デザイン責任者の略称だ(参考:ジョナサン・アイブ氏、Appleの新役職「最高デザイン責任者(CDO)」に|ITmedia ニュース)。
 
Chief Executive Officer(CEO/最高経営責任者)に代表される「ChiefなんとかOfficer(C?O/最高○○責任者)」は数あれど、最高デザイン責任者は初耳だ。COOやCFOはかなり多い印象で、CTOやCMOも知っているが、CDOは初めて聞いた。Appleらしさを象徴する新しい役職なのだろうとは思うものの、「C?O(最高○○責任者)」を安売りしている感は否めない。
 
ここで気になったのが、「最高○○責任者」がどのくらいあるかだ。多くの企業が独自の「C?O」を設けているのでキリがないが、ルールを決めてリサーチすることは可能だろう。そこで、ちょっと調べてみた。
 

エグゼクティブ

credit: geralt via pixabay

 


「最高○○責任者」は31個!?


ルールは簡単だ。GoogleでCAO〜CZOを順番に調べて、検索結果上位10件に入ったページに見られる「C?O(最高○○責任者)」だけをリストアップする。目視での調査なので抜け漏れはあるかも知れないが、そこはご容赦いただきたい。
 
さて、結果はといえば、確認できた「C?O(最高○○責任者)」は次の通りとなる(かっこ内は「?」に対応する英単語)。

 ●CAO 最高分析責任者(Analytics)
 ●CBO 最高ブランド責任者(Branding)
 ●CCO 最高コミュニケーション責任者(Communication)
 ●CCO 最高コンプライアンス責任者(Compliance)
 ●CCO 最高コンテンツ責任者(Contents)
 ●CCO 最高クリエイティブ責任者(Creative)
 ●CCO 最高財務責任者(Credit)
 ●CCO 最高顧客責任者(Customer)
 ●CDO 最高データ責任者(Data)
 ●CDO 最高デジタル責任者(Digital)
 ●CEO 最高倫理責任者(Ethics)
 ●CEO 最高経営責任者(Executive)
 ●CFO 最高財務責任者(Financial)
 ●CHO 最高人事責任者(Human)
 ●CIO 最高情報責任者(Information)
 ●CIO 最高投資責任者(Investment)
 ●CJO 最高法務責任者(Judicial)
 ●CKO 最高知識責任者(Knowledge)
 ●CLO 最高人材育成責任者(Learning)
 ●CLO 最高法務責任者(Legal)
 ●CMO 最高マーケティング責任者(Marketing)
 ●COO 最高執行責任者(Operating)
 ●CPO 最高個人情報責任者(Privacy)
 ●CQO 最高クオリティー責任者(Quality)
 ●CRO 最高リスク責任者(Risk)
 ●CSO 最高セキュリテイ責任者(Security)
 ●CTO 最高技術責任者(Technology)
 ●CUO 最高契約査定責任者(Underwriting)
 ●CWO 最高ウェブ責任者(Web)
 ●CWO 最高健康責任者(Wellness)
 ●CWO 最高ワークスタイル責任者(Workstyle)

 
いかがだろう。その数、しめて31個。一つの「C?O」にいくつもの最高責任者が重複しているものや、日本語にすると同じになる複数の「C?O」があり、一方でCGO、CNO、CVO、CXO、CYO、CZOの6つが見付からなかった。また、リストには肝腎のCDO(最高デザイン責任者)はまだ入らず、今回の調査ルールでは網羅性に限界があることを図らずも確認できた。きっと、実際にはこれよりはるかに多い「C?O」があるのだろう。しかし、それでもこれだけの数があるのだから、「C?O(最高○○責任者)」に安売り感があるのは間違いないように思う。
 


最高○○責任者は「CxO」!


今回調べてみてわかったのは、最高○○責任者を「CxO」と書く習慣があるということ。ここまで、一文字のワイルドカードのつもりで「?」を使って「C?O」としてきたが、既に決まった(?)表記があるらしい。「CxO」をキーワードにして別のルールで調査すれば、もっと多くの最高○○責任者が出てきそうだ。
 
また、どの「CxO」がメジャーなのかを知るため、CAO〜CZOのヒット件数をデータ化しようとしたが、これは断念した。「CxO」という略称は他の分野等でも多く使われていて、「最高○○責任者」の数の比較にはならないためだ。CEO、COO、CFOが「三大CxO」なのは間違いないと思うが、今回のやり方では確認が取れない。
 


自社に必要なのは「最高○○責任者」?


このようにCxOは些かインフレ気味だが、企業が注力している部分を明示しているのも確か。ここに出てきた「最高○○責任者」の「○○」の部分は、経営における最近の注目テーマとも捉えられる。
 
その意味で、この「CxO」一覧から、自社に必要な「最高○○責任者」を考えてみるといいだろう。実際に役職をつくるかは別にして、これから何を重視したいのか、何について責任が明確でないのかをはっきりさせることは、経営を見直すよいきっかけになるように思う。自社で大切なのは、マーケティングなのか、クオリティーなのか、技術なのか、それとも別の何かなのか。もちろん、どれも大切とはいえ、いくつか選び出して優先順位を付ければ、重点ポイントがはっきりする。頭のリフレッシュを兼ねて、自社に必要な「最高○○責任者」をちょっと考えてみてもいいのではないだろうか。

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