自分用フローチャートのススメ


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1897文字)


料理の手順をフローチャートであらわす方法をご存知だろうか。
具体的には、こんな感じだ。

※画像はれぷりより

※画像はれぷりより

もともとは『応用自在な調理の基礎 日本料理篇 フローチャートによる系統的実習書』(河内一行、川端 晶子編著/家政教育社/1989年増補版)という本で使われた表現方法らしい。似たようなことを考える人は他にもいたようで、料理 フローチャートでGoogleの画像検索を掛けるといろいろな「料理チャート」がヒットする。決して一般的ではないものの、一部に支持者のいる表現方法なのだろう。
 
さて、自分が料理に明るくないせいかも知れないが、このような手順の表現をわかりやすく感じる。だらだらと文字で書かれているレシピなどと違って、頭にすっと入ってくるのだ。その意味で、「料理チャート」はフローチャートの長所を充分に活かしていると言えよう。料理の手順に限らず、フローチャートを使えば作業が明解になる。今回は、フローチャートの有効活用をオススメしたい。
 

流れ図

credit: geralt via pixabay

 


フローチャートなら全体像が見える


フローチャートの良さは、何と言っても作業の全体像が見えること。よくできたフローなら、パッと見ただけで作業の大きな流れがわかる。個々の作業が箇条書きで書かれたマニュアルなどと較べて、作業全体を俯瞰で見ることができるのだ。
 
「よくできた」の基準は難しいが、重要なのは作業の「幹」をいかにはっきりさせるかだろう。フローチャートに作業のすべてを書こうとすると、複雑過ぎて訳がわからなってしまう。枝葉は枝葉と割り切って、細かな注釈や例外的な処理をばっさり落とすことが大切だ。その上で、作業に必要な詳細な注釈は箇条書きにでもすればいい。
 
好みや慣れの問題もあるのだろうが、作業の全体像が見えないと、今やっている作業の意味が取りにくくなる。箇条書きのマニュアルでも、最後まで読んでから作業に着手する人は多いだろう。ところが、アプリケーションの設定マニュアルなどは、注釈や例外処理の記述が多過ぎて、ひと通り読んでも作業の道筋が見えてこない。企業で使われているマニュアルなども、程度の差こそあれ、何でもかんでも盛り込んで「幹」が見えなくなり勝ち。だからこそ、全体像がよく見えるフローチャートの活用をオススメしたくなるのだ。
 


自分の作業を「見える化」


さて、フローチャートの使い方はいろいろあるが、特にオススメしたいのが自分のためのフローチャートだ。フローチャートは作業手順を共有するときに使うことが多いので意外に思うかも知れないが、自分用フローチャートがなかなか良い。
 
1回きりの作業であれ、繰り返しの作業であれ、作業に入る前にフローを書くと、作業の流れの見通しが良くなる。全体像がわかれば所要時間が想像できるし、書いている途中に作業の抜けや漏れに気付いたりもする。そして何より、「見える化」できることが重要。普段は意識せずに頭の中でやっていることだが、見える化することで作業が明解になるのだ。何かと集中力が途切れがちな近ごろの作業環境では、この見える化の価値が大きい。作業に戻るとき、フローチャートがあるとないとでは大違いになる。
 
ToDoリストの活用もそうだが、作業を順調に進めるには「やること」をしっかり把握する必要がある。そして、フローチャートには、作業の全体像が把握しやすく、作業の関連性がわかるという長所がある。ToDoリストとうまく併用できれば、作業効率の上昇は間違いなしだ。
 


ぜひお試しを!


良い習慣を身に着けたいなら。入り口のハードルを下げることが大切だ。その意味で、大袈裟なフローチャートをつくる必要はない。
 
フローチャートを初めて書くときは、ステップは5〜7段階くらい、使う記号も作業(処理)の長方形と分岐の菱型くらいで充分だ。こんなざっくりしたフローチャートなら、すぐにでもつくれるだろう。メモ用紙やホワイトボードにちょっと書いてみればいい。しかし、これだけで効果は抜群。細かなフローを書くのは、効果を実感してからでも遅くはない。ぜひ、お試ししてはいかがだろうか。

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