猛暑と「消せるボールペン」の危ない関係


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1378文字)


今年の夏はとにかく暑い。先日は、東京都心で8日連続の猛暑日となった。実際どのくらい暑かったかはひと夏が終わった後の統計待ちとなるが、その記録が楽しみになるくらいの暑さだ。
 
さて、猛暑で思い出すのが「消せるボールペン」にまつわる災難。暑さが厳しくなると、「消せるボールペン」で書いた文字が見えなくなることがあるらしいのだ。つまり、「消せるボールペン」の筈が、勝手に「消えるボールペン」になってしまう。例えば、修正が多いからといってスケジュール管理に「消せるボールペン」を使っていたら、目も当てられない事態になるだろう。猛暑と「消せるボールペン」の関係は、かなり危ないようだ。
 

メモ

credit: Pezibear via pixabay

 


文字を消すために必要な温度はたったの「60度」


「消せるボールペン」の文字が暑さで消えるのは当然といえば当然だ。「消せるボールペン」では温度変化に反応するインクを使っており、ペンに付いているゴムの部分でこすると消えるのは摩擦熱が発生するため。熱によって文字が消えることに何ら不思議はない。
 
ポイントは、文字を消すために必要な温度が案外低いこと。例えば、パイロットのフリクションシリーズでは、たったの「60度」でインクが透明になってしまう。これでは、不測の事態を招くのも当然だろう。
 


復活は冷凍庫で!


もちろん、日本で生活している限り最高気温が60度になることはないが、局所的に60度となることは珍しくない。日なたにとめた車の中とか、家の中の陽のよく当たる場所とか、はたまた熱い飲み物を入れたカップの下とか。パソコンやスマートフォンなどの電子機器が発する熱も危ないかも知れない。そして、このちょっとした手違い(?)で、文字が消えてしまうことがある訳だ。
 
幸いなことに、一度文字が消えてしまっても復活させる方法はある。ご想像の通り、冷やせばいいのだ。ただし、常温まで冷やすだけでは駄目で、前出のフリクションシリーズの場合、オススメはマイナス20度となる。水滴等で濡れないようにビニール袋に入れて冷凍庫で冷やせば、消えていた文字は復活するらしい。
 


危ない関係を新しい常識に


紙に書いた文字はいつかは消えるものだ。万年筆のインクは退色するし、普通のボールペンで書いた文字でも永遠には持たないだろう。先に紙の方が傷んでしまう可能性も高い。デジタル化した文書でも、そのフォーマットがなくなってしまえば、ファイルは読めなくなる。どうしても残したいなら「石板に刻むしかない」というのは悪い冗談に聞こえるが、突き詰めて考えるとあながち間違いではない。この意味で、文字が消えること自体は特別なことではないのだ。
 
とは言え、普段使いの筆記具で書いた文字がちょっと熱くしたくらいで消えてしまうのは困りもの。これも、新しい道具に潜む落とし穴のひとつと言えよう。それで新製品を否定するつもりはないが、その癖は知っておいた方が好ましい。「消せるボールペン」を使う人は、新しい常識としてこの危険な関係と復活方法を心得ておくと安心だ。

  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.