鍵の画像にモザイクを!


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1399文字)


最近、ネット上のセキュリティがよく話題になっているが、リアルな世界のセキュリティでも気になるニュースがあった。スーツケースなどで使われている「TSAロック」のマスターキーが、3Dプリンターで複製された事件だ。マスターキーが複製されては、鍵が鍵として機能しなくなってしまう。スーツケースの鍵に過度な堅牢さを期待する人は少ないとしても、由々しき事態なのは間違いない(参考:スーツケースに使われる「TSAロック」のマスターキーのデータが流出…3Dプリンターで簡単に作られる|らばQ)。
 
さて、この事件。マスターキーが3Dプリンターで出力されたというアウトプットの部分に目が行きがちだが、ポイントはインプットの方にある。鍵の形状のデータは、実際のマスターキーからかたどられたわけでも、ハッキングで盗まれたわけでもない。データは、誰もが手に入れられるものからつくられたのだ。
 

鍵

credit: bykst via pixabay

 


画像からCADファイルをつくり・・・


事件のきっかけは、ワシントンポスト紙に「TSAロック」のマスターキーの画像が掲載されたこと。画像はすぐに削除されたものの、それをもとにCADファイルを作成した人物がいたらしい。データづくりは成功し、3Dプリンターで出力したところ、実際にTSAロックが解錠できたという。
 
安全のためかそのテクニックの詳細は書かれていないが、2次元の画像から3次元データを起こせれば立体化は可能となる。必要な技術のレベルはわからないものの、今どきの技術ならやってできないことはないだろう。技術の進歩によって、また新たな危険が生まれたことになる。
 


パスワードや鍵の映り込みをチェックしよう!


今回の事件は、新聞に掲載された画像が元になったが、これができるならどのような画像からも鍵の複製が可能となる。一定の技術力が必要な上、手間とコストがかかるのでリスクは限られるものの、悪意の人が本気になればできないことはないだろう。
 
以前、画像にパスワードが映り込む危険を指摘したことがあるが、これも同じ類の話だ。SNSなどに鍵の写真を載せれば、思わる危険にさらされても不思議はない。わざわざ鍵の写真をアップする人は少ないとしても、机の上に置いてある鍵などが映り込む可能性は残る。そして、このような些細な画像流出(?)が危険を呼び込むかも知れないのだ。
 
ネットに画像をアップするとき、見知らぬ人の顔などをモザイク等で消すことは常識となりつつある。このようなチェックの際、パスワードや鍵の映り込みも確認するに越したことはないだろう。面倒なことが増えるばかりだが、身の安全を考えるなら仕方がない。
 


新技術の負の側面に要注意


技術の進歩で便利なことが増えると、その技術の悪用で新たな危険が生じることがある。悪用を理由に技術を否定する必要はないものの、一定の配慮をしないと危険にさらされることも多い。今回の鍵の話もそうだが、身の安全は自分自身でしか守れないこともある。新技術の負の側面はスルーされがちなので、みずから充分な注意を払って、気を付けて欲しいものだ。

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