「テロが起きたら、まず逃げろ」という現実論


この記事の所要時間: 230秒 〜 330秒程度(1514文字)


パリの同時多発テロをきっかけに、改めて世界中でテロの脅威が叫ばれている。各種テロ対策も更に強化されることが予想されるが、テロ撲滅は至難の業。残念ながら、今後とも一定確率でテロが発生すると考えるのがリアルだろう。
 
このような状況の中、テロが起きたときのガイドラインがCNNで紹介されていた(参考:まず「逃げろ」、テロが起きたらすべきこと 英ガイドブック|CNN)。テロ対策が充分な成果を上げたとしても、明日テロに巻き込まれてもおかしくないのが今の状態。テロ撲滅を声高に叫ぶよりも、このようなテロ発生時ガイドラインを共有することこそが、テロ対策の現実論のように思う。
 

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Photo credit: daliborlev / Foter.com / CC BY-NC-SA

 


大急ぎで逃げる!もし逃げられなければ隠れる!!


さて、上で紹介したテロが起きたときのガイドラインを少し長いが引用する。

大急ぎで逃げる
・もし可能なら、逃げ出す
・最も安全な選択肢を考える
・安全なルートがあるか? あれば走る、なければ隠れる
・さらなる危険に身をさらすことなく、そこまでたどりつけるか
・他の人にも一緒に逃げるよう強く言って聞かせる
・持ち物は置いていく

隠れる
・もし逃げられなければ、隠れる
・襲撃者が見えているということは、逆に彼らから見つけられる可能性もある
・頑丈なレンガ造りの壁やしっかりと補強された壁など銃撃を避ける
 遮蔽(しゃへい)物を見つける
・出口を確認する
・捕まらないようにする
・静かにする。携帯電話の音を切る
・鍵をかけ、立てこもる
・ドアから離れる

伝える
・警察に電話する:警察に何を伝えればいいのか?
・場所:容疑者はどこにいるのか?
・移動経路:容疑者を最後に見たのはどこか?
・描写:襲撃者の人数、特徴、衣服、武器を説明すること
・さらなる情報提供:被害者、けがの種類、建物の情報、入り口、出口、
 人質の有無
・そして、もし安全に行えるなら、他の人々が建物の中に入ってこない
 ようにする

 
いかがだろう。テロが起きたら、「大急ぎで逃げる」、「もし逃げられなければ、隠れる」、そして「携帯電話の音を切る」。これぞ、現実的な対策と言っていいだろう。言われてみれば当たり前のことでも、事前に知っていると知らないとでは大違いだ。するべき行動を知っていることで余裕が生まれ、冷静に対処できるようになる。これでも一部抜粋ということだが、ぜひ一読をオススメしたい。
 


べき論よりも現実論


決して起きてはいけないことに対策するときは、まず、その発生を防止しようとするのが一般的だろう。起きてはいけないことなのだから、それを防ごうとするのは当然だ。防止が成功すればそれに越したことはない。
 
とは言え、防止がうまくいくとは限らないのが現実というもの。防止対策を行なっている人たちに失礼に思えても、防止の失敗を前提した事後対策を用意することが大切になる。防止対策を講じると、その成功を仮定して対策を進めがちだが、最悪の場合を考えるのがリスク対策だ。
 
「テロは撲滅すべき」と、いくらべき論を振り回してもはじまらない。リアルに考えるなら、今回紹介したガイドラインのような現実論が必要だ。このような対策が、もっと多く行なわれるようになることを期待したい。

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