昼過ぎは何時まで? ― 専門用語の基礎知識


この記事の所要時間: 150秒 〜 250秒程度(1155文字)


世の中には専門用語があふれている。特定の学問分野や業界でのみ通じるテクニカルタームから、仲間内にしかわからない隠語、符牒の類まで。専門用語を「一部の人たちにしかわからない用語」と広くとらえれば、これにあてはまる言葉はたくさんある。
 
専門用語で厄介なのが、日常語をそのまま転用しているパターン。例えば、天気予報では「昼過ぎ」や「夜遅く」も定義された専門用語となるのだ。気象予報士の言う「昼過ぎ」は、「正午を少し過ぎたころ。」(『大辞林 第三版』)という意味ではなく、「○時から○時まで」と厳密に決まっている。これを知らずに天気予報を見ていては、勘違いの元になり兼ねないだろう。専門用語の世界は、案外罪深い。
 

 


15時が「夕方」は早過ぎる!?


さて、「昼過ぎ」の正解はと言えば、「12時から15時まで」のこと。天気予報では時に関する用語が細かく決められていて、1日は以下のように区分される。

0時〜3時 未明
3時〜6時 明け方
6時〜9時 朝
9時〜12時 昼前
12時〜15時 昼過ぎ
15時〜18時 夕方
18時〜21時 夜のはじめ頃
21時〜24時 夜遅く

 
いかがだろう。日常語と大きくかけ離れてはいないものの、人によって違和感を感じる部分もあるのではないだろうか。自分の語感で言えば、「明け方」はせいぜい4時か5時だし、15時が「夕方」は早過ぎる。このような感覚のズレが、人それぞにあるだろう。多くの人の語感に存在するブレをなくすためにあえて「時」を定義しているのだろうが、日常語を専門用語として使った場合、こういう食い違いは避けられない。
 


社内に独自の表現を洗い出そう!


話し手は専門用語のつもりで話しているのに、聞き手が日常語として聞いていると齟齬が生じる。これを気をつけなくてはならないのが、ビジネスでのコミュニケーションだ。専門語と日常語の食い違いにより、上司や部下、取引先、そしてお客と話が噛み合っていないことは案外多い。
 
このような事態を避けるためには、社内に独自の表現などを洗い出すことが大切だ。日常語を社内で独自の専門用語として使っているパターンは多数あり、慣れてしまうとそれに気付かなくなる。洗い出した言葉の定義を再確認して、使用するべき範囲を再考すると思わぬ発見があったりするものだ。言葉に関する議論は疎まれがちだが、実は基本となる大切な部分。これを機会に、見直してみることをオススメしたい。

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