米大統領選挙 ブルームバーグ氏は誰の敵?


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本日3月1日は、2016年アメリカ大統領選挙のスーパーチューズデー。民主党、共和党の予備選挙や党員集会が数多く実施される日だ。各候補にとっては、党の大統領候補者に指名されるための大切な戦いとなる。
 
民主・共和両党の候補者選びが続く中、取り沙汰されているのがマイケル・ブルームバーグ氏の出馬話。噂の段階なのでその詳細はわからないが、共和党の有力候補となったドナルド・トランプ氏の言動に危機感を覚えて、無所属での出馬を検討しているという。ニューヨーク市長を3期務めた同氏だけに、かなりの注目を集めているようだ。
 
さて、ブルームバーグ氏が出馬して、仮にブルームバーグ氏、トランプ氏、民主党候補の争いになったら何が起きるだろうか。現実的には、ブルームバーグ氏の意に反して、トランプ氏の後押しをすることになってしまうだろう。トランプ氏をホワイトハウスの主にしたくなければ、ブルームバーグ氏は出馬を控えた方がいいことになる。
 

white house

credit: Taken via pixabay

 


反トランプ氏の人が過半数でも・・・


その理由は簡単で、反トランプ氏の票がブルームバーグ氏と民主党候補とで割れてしまうため。例えば、トランプ氏支持の人が49%、反トランプ氏の人が過半数の51%だったとしよう。このとき、ブルームバーグ氏が3%の得票をすれば、結果はトランプ氏49%、民主党候補48%、ブルームバーグ氏3%。反トランプ氏の人が過半数でも、トランプ氏が当選してしまうことになるのだ。
 
もちろん、実際の選挙はここまで単純ではないが、反トランプ氏のつもりで立候補したことが、トランプ氏の後押しになる可能性は高い。二大政党が競う選挙の場合、第三の候補の出馬は民意に反する結果を導き出し兼ねない。ブルームバーグ氏がトランプ氏の敵として登場すれば、結果的に民主党候補の敵になるだろう。
 


トランプ支持ならブルームバーグを押せ!?


見方を変えれば、トランプ氏の支持者はブルームバーグ氏を押した方がいいということになる。過去には、これを狙って、支持者が対立候補に献金した例などもあるそうだ。まさに、「敵の敵は味方」の構図。「敵」である民主党候補の足を引っ張るためには、敵でありながら「敵の敵」でもあるブルームバーグ氏を押すことは理にかなっている。心理的な抵抗はあるにせよ、実利を取るならブルームバーグ氏への支持も有力な手段となるのだ。
 
当然、ブルームバーグ氏陣営がこの程度のことを知らないはずもなく、何か別な狙いがあるはずだ。それが何かはわからないが、ひとつだけ間違いないことがある。大統領選挙は勝った負けたを見るより、そこまでの駆け引きがおもしろいということ。明確なルールがある戦いをウォッチングする場として、アメリカ大統領選挙は最高のステージとなる。ビジネスにおけるデータ活用の参考になるとは限らないが、ある種のショーとして観察する価値があるだろう。そしてどうせなら、この記事で触れたような、少しひねったウォッチングをオススメしたいところだ。

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