定食屋のテーブルからソースが消えた理由


この記事の所要時間: 20秒 〜 30秒程度(1247文字)


あるチェーンの定食屋のテーブルからソースが消えた。ソースを使うメニューは残っていて、それらのメニューを頼むと小さな器に入ったソースが付いてくる。ひと手間増えるだけのように思うが、今まであったソース差しをわざわざなくしたのだから、そこには何か理由があるのだろう。今回は、この理由を考えてみる。
 

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ソースと醤油を間違いさせない!


まず、思いつくのが、ソースと醤油を間違えるという不幸を根絶するため。ソースと醤油は色が似ているので、とんかつに醤油をかけたり、冷奴にソースをかけたりという事故が稀に発生する。ソースのつもりで醤油をかけても大したことはないが、醤油のつもりでソースをかけると被害は甚大。そこで、被害が大きくなりやすいソースをテーブルから取り去り、事故を未然に防止したという推測だ。
 
それぞれの容器に「ソース」、「醤油」などと書いてある店もあるが、それでも間違える人は間違える。「何が何でもソースと醤油を間違いさせない!」と考えるなら、どちらかをなくした方が確実だ。テーブルからソースをなくすという方法は、ちょっとした発想の転換が入った気の利いた問題解決と言えよう。店側に直接的なメリットはないが、少しでもおいしく食事を味わって欲しいと考えるなら、これを理由にソースの撤去をしても不思議はないように思う。
 


清潔さ?プレミアム感??使用量削減???


「テーブルを清潔に!」という考えもあるかも知れない。ソースは醤油と比べて粘度が高いので、容器の差し口あたりに汚くつきがち。これが不衛生に見えるので、店のイメージアップのためにソース差しを撤去したという見立てだ。
 
ソースにプレミアム感を出すという発想もありだろう。今までと同じソースを使っていても、専用の器に入れて特製ソースとでも銘打てば、ちょっと特別な感じがするもの。ソースがチェーンオリジナルのものなら嘘はない。こういう些細な工夫が、案外、商品の魅力向上につながったりするのだ。
 
他に考えるなら、ソースの使用量削減だろうか。無制限に使えるテーブルのソース差しと違って、小皿に入ったソースは量に限りがある。ソースが足りなくなって追加を頼んでも料金は発生しないだろうが、わざわざ頼む人は少ないはず。これは、使用量削減=経費削減というメリットがわかりやすい。ソースくらい存分に使って気分良く食べて貰ったほうがいいようにも思うが、一応筋の通った仮説にはなっているだろう。
 


仮説づくりで腕試し?


当然ながら、この定食屋チェーンの狙いがどこにあるかはわからないし、正直、そんなことはどうでもいい。ソースひとつなくなったことについても、いろいろな理由が推測できることが重要だ。考えるときのポイントは、筋の通った仮説をつくること。こういうことを考えると、ビジネスの頭の体操になるし、何より楽しい。ビジネスに興味があるなら、このような仮説づくりを、腕試しがてらやってみたらいかがだろうか。

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