ポケモンGO、ルアーで人は釣れるのか?


この記事の所要時間: 310秒 〜 410秒程度(1807文字)


ポケモンGOがはやっている。すでに当初の勢いはなくピークは過ぎたという声もあるものの、これは多くの流行で共通に起きる現象。断片的なデータしかなくその根拠は示しにくいが、まだまだ流行の最中にあるという認識だ。
 
さて、ポケモンGOがリリースされた直後、ゲーム内のアイテムである「ルアー」を使って人を集めるというアイデアがあった。商店街だったり、飲食店だったりが、集客のために活用できるという仮説だ。この人集めの仕掛け、はじめて聞いたときには(誰でもすぐに真似できるので差別化は難しいものの)よいアイデアだと思ったが、今になって考え直すとかなりあやしい感じがする。本当に、ルアーで人は釣れるだろうか。
 

credit: Tumisu via pixabay

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ルアーは「ポケモンを捕まえる」を支援


ポケモンGOは、一言で言うならポケモンを集めるゲームだ。ゲームの目的は人それぞれで、プレイヤとしてのレベル上げや強いポケモンの育成を大切にする人もいるだろうが、突き詰めて考えれば「ポケモン集め」に尽きるするように思われる。
 
ゲーム内でできることは、主に次の3つ。

●ポケモンを捕まえる
●ジムで、ポケモンをバトルさせる
●ポケストップで、道具を手に入れる

もちろん、他にもできることはあるが、メインの作業はこれらとなる。
 
人集めの効果が期待される「ルアー」は、このうちの「ポケモンを捕まえる」を支援する。具体的には、ポケストップ(現実の建物等に設置されるバーチャルなポイント)に一度ルアーを挿すと、30分間だけその周辺にポケモンが出現するようになるのだ。ポケモンGOのプレイヤーはポケモンをたくさん集めたいので、ルアーが設置されたポケストップに引き寄せられることになる。
 


ルアーの魅力はそこまで大きくない!?


「ルアー」を挿してポケモンが湧くようになれば、そこがポケモンGOのプレイヤーにとって魅力的な場所となるのは間違いない。ここで問題なのは、魅力の程度だ。
 
実際にプレーしてみるとわかるが、都内に限って言えば、ポケモンはどこかしこに出現するし、誰かがルアーを設置したポケストップもよく見掛ける。その結果、「ポケモンを捕まえる」ことにはあまり不自由していない。ルアーが挿されたポケストップはありがたいが、近くにあれば少し足を伸ばすくらいの人がほとんどではないだろうか。○○商店街のポケストップにルアーが挿してあるからといって、わざわざそこまで行く人は限定的なように思う。ルアーの設置されたポケストップに魅力はあるが、その魅力はそこまで大きくないという訳だ。
 
メディアなどで紹介されるポケモンGOプレイヤーが集まる場所は、珍しいポケモンが発生する場所がほとんどで、ルアーはあまり関係ない。人が多く集まればルアーを挿すプレイヤーも増えるのでルアーによる相乗効果はありそうだが、人が集まる直接的な要因ではないだろう。少なくとも、ルアーの効果としてあのような状態を期待してはいけない。
 


雰囲気よりもメカニズム


何かが流行すると、それに関連するすべてのことに期待する向きがある。ハロー効果の変形だろうか。ポケモンGOがはやっているとなると、それに関するあれもこれもよく見えてしまう人が出てくるようになる。
 
しかし実際には、良い効果が現れるものと、現れないものがある。あるものがはやっているからといって、雰囲気で因果関係を想定してプラスの効果も見込んでも、得られるものは少ないだろう。大きな成果を狙うなら、流行の実態をよく観察し、効果発生のメカニズムをしっかり見極める必要がある。「雰囲気因果」に乗せられてはいけないのだ。
 
ルアーで人が釣れる可能性については、試しにプレーしてみた限り期待薄という見解だ。もちろん、いろいろな仮説があって当然だし、その確からしさは実施して検証してみないとわからないが、「雰囲気因果」の可能性も高いように感じている。成果を得たいなら、流行の雰囲気より、因果のメカニズム。腰を据えて人より多くメカニズムを考えることが、成功への近道のように思われる。

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