iPhoneの「文鎮化」は必ず起きる!


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1320文字)


iOS 10へのアップデートで、iPhoneやiPadの「文鎮化」がまた起きた。文鎮化とは、電子機器が動作しなくなり、紙を押さえる文鎮としてしか役立たない状態になること。「また」と書いたのは、このところ毎回恒例となっているニュースだからだ(参考:iOS 10アップデートで一部のiPhone/iPadが文鎮化【解決済み】|TechCrunch Japan)。
 

 
文鎮化のニュースは、OSのアップデートをためらわせる。Appleには、文鎮化が起きないための最大限の努力を行なってもらいたいものだが、次回以降も文鎮化の発生を防ぐことは不可能だろう。なぜなら、文鎮化の発生は技術の問題だけでなく、データの集め方の問題でもあるからだ。今後、iPhoneの「文鎮化」が必ず起きるのは間違いない。
 


ごく少数の文鎮化が・・・


文鎮化の発生を防げないのは、「文鎮化」というラベルができたため。iOSをアップデートして、端末が動かなくなったときのキーワードが決まったことで、誰もが「文鎮化!文鎮化!!」と騒ぎやすくなった。SNSで文鎮化を報告する人があらわれ、「文鎮化」で検索する人も当然あらわれる。キーワード決定によって現象の発生が報告&検索されやすくなったため、毎回、文鎮化が確認されることになる訳だ。
 
技術に完璧はないので、ごく少数の文鎮化は必ず発生する。また、たとえ完璧になったとしても、自身の誤操作、勘違いを文鎮化と言い出す人は防げない。これらが情報発信され、検索でヒットすれば、文鎮化が起きたことが共有される。そして、ニュースになる。文鎮化が必ず起きると言い切ったのは、このためだ。
 


ニュースを見るときにも統計的な視点を!


人は目立つ現象に弱い。本当は、文鎮化せず正常にアップデートを完了した人がたくさんいるのに、珍しい文鎮化の方に気を取られてしまう。犬が人間を噛んでもニュースにならないが、人間が犬を噛めばニュースになるのと同じ構図。ニュースなら新聞や通信社による取捨選択のフィルターがあるが、SNSにはこれがないため、真偽さえ定かでないまま、目立つ現象についての情報が広がっていく。
 
本来なら、全アップデート端末の中で文鎮化した比率を算出して、その発生割合の危険度を吟味するのが望ましいがそうはならない。「文鎮化した」という断片的な情報に惑わされて、OSのアップデートをためらうことになる。データで現象を確認することなく、個々の現象の印象に影響を受けてしまうのだ。
 
これをけしからんと言っても仕方ないが、目立つ現象に引っ張られても得はない。ニュースなどになっていても、データの集め方を想像して、騒ぎに疑いの目を向けることが必要だ。よく考えれば、ごく稀に起きる現象を大袈裟に騒いでいるだけというパターンも多い。ニュースを見るときにも、統計的な視点は役に立つ。

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