今年の「小春日和」はいつからいつまで?


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1316文字)


この時季のよく晴れた暖かい日を小春日和という。
英語では、インディアン・サマー(indian summer)。ロシアやヨーロッパにも似たような言葉があり、寒さに向かう中でちょっとホッとする暖かい日をありがたがるのは万国共通のようだ。
 
さて、この小春日和。早春の暖かい日を小春日和というのは明らかな誤用として、秋冬のいつからいつまで使っていいのだろうか。ポイントは、「小春」の解釈となる。
 

credit: Wokandapix via pixabay

credit: Wokandapix via pixabay

 


「小春」を四角四面に考えるなら・・・


小春日和の「小春」は、「春」の頭に「小」をつけて「春のような」という意味を持たせているわけではない。「小春」でひとつの言葉で、旧暦10月の別称となる。もちろん、その語源は「春のような」だろうが、「小春」の期間は具体的に決まっている。
 
今年(2016年)の場合、旧暦10月1日が新暦10月31日で、晦日となる旧暦10月29日が新暦11月28日。四角四面に考えるなら、今年「小春日和」を使っていいのは、10月31日から11月28日までとなるわけだ。
 


「小春」の期間は毎年違う!


ただし、現在使用している新暦(グレゴリオ暦)と旧暦(太陽太陰暦)の対応は、年によって違ってくる。2015年の小春=旧暦10月は11月12日〜12月10日、2014年は11月22日〜12月21日といった具合だ。
 

2011年〜2020年の「小春」期間

 
つまり、四角四面に考えてしまうと、新暦の同じ日が、年によって小春日和の対象だったり、対象でなかったりする。例えば、11月3日の文化の日が暖かい晴天だったとして、2016年は小春日和だが、2015年や2014年だったら小春日和ではないことになってしまうのだ。この矛盾を考えると、旧暦で小春になり得るすべての期間で「小春日和」は使えると考えるのが現実的だろう。ウイキペディア日本版によれば、「最大で10月23日ごろ~12月22日ごろ」となる。
 


言葉についての雑学は覚えて損なし?


「小春日和」は専門用語ではなく、日常会話に使われる普通の言葉だ。言葉の意味にある程度の共通認識はあっても、定義が明確に決まるようなものではない。何も、旧暦の「小春」とガチガチに対応させることはないと考える人も多いだろう。自分も、そう思う。
 
では、なぜ今回取り上げたかと言えば、小春以外の期間に「小春日和」という言葉を使って間違いを指摘されたという話を聞いたため。世の中には、言葉の意味を必要以上に狭く捉えて、あれこれ言う人がいる。こういう人を近づけないためには、小春日和の使い方も気をつけたほうがいいわけだ。
 
もちろん、そんな指摘を受けるのはレアケースだろうが、今は誰もが情報の発信者になる時代。何かの拍子で間違いを指摘され、面倒な思いをすることにならないとも限らない。今の時代、言葉についてのこんな雑学も、覚えていて損はないように思う。

  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.