「OUTマーク付きマスク」は誰のため?


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1439文字)


暦は大寒。空気は乾ききり、インフルエンザが心配な季節だ。そして、そろそろ花粉も飛びはじめる。毎年のことだが、この時期の街は、マスクの人だらけになる。
 
さて、先日のこと。少し変わったマスクをしている人を見かけた。それが、記事のタイトルにある「OUTマーク付きマスク」だ。マスクの右下あたりに、凹凸を使って「OUT」と書かれている。そのときは、「あっ、いいかも」と思っただけだったが、この商品、案外おもしろいかも知れない。
 

Photo credit: string_bass_dave via Foter.com / CC BY-SA

 


使い捨てマスクの悩み解消!?


使い捨てマスクで厄介なのが、マスクの裏表がわからないことだ。立体タイプならそんなことはないが、前面にひだのある平面タイプを使っているとこの問題に直面する。裏表を間違って使って(実はそれさえもわからない)何か困ったということはないし、「わかるようになっていないのだから、どっちでもいいのでは」と思うものの、新しいマスクを付けるたびに気になってしまう。実害はなくても、何とも気持ちが悪いのだ。
 
「OUTマーク付きマスク」は、まさにこの些細な悩みを解消することを狙った商品だろう。「OUT」と書いてあれば、どちらが表か誰でもすぐにわかるので、もうマスクをするときに悩むことはない。使い捨てマスク業界をすべて変えるような画期的なイノベーションとは言わないが、かなりセンスのいい改良だと思う。
 


「OUT」マークは気付いてもらうためにある?


ただし、よく考えると、「OUTマーク付きマスク」には不思議な点がある。表をわからせるだけなら、何も正直に「OUT」と書く必要はないからだ。刻印するのは、丸でも三角でも四角でも、もちろんブランドのマークでもいい。「OUT」なら説明不要とはいえ、ここは工夫が足りない感じがする。
 
更に言えば、裏表をわからせることが目的なら、裏に「IN」と刻印しても用が足りる。実用性を向上させるための注意書きなら、外から見えない方がいい。つまり、マスクの表をわかるようにするのは素晴らしいが、表面に「OUT」と書くのは筋が悪いのだ。
 
こう考えていくと、OUTマークはこの工夫を気付いてもらうためにあるのかも知れない。商品のユーザーを広告塔に使う狙いという見立ては、悪くないように思う。もちろん、ただの邪推にすぎないが、充分有り得る話ではないだろうか。この見立てで考えれば、マスクに「OUTマーク」がついているのは、第一義的にはユーザーのためだが、併せてメーカーのためでもあるわけだ。
 


「OUTマーク付きマスク」に成功を!


感覚的に言えば、使い捨てマスクはコモディティ化している。一時期大量に出回った高機能マスクもあまり見かけなくなり、多くの人が安価な使い捨てマスクを使っている印象だ。一ユーザーの見解としては、どのマスクを使ってもそこまで大きな違いはない。
 
そうなると、使い捨てマスクの進化は止まってしまいがちだが、その中に登場したのが「OUTマーク付きマスク」だ。競争が弱くなった中での一工夫。その意欲を買って、ぜひ、「OUTマーク付きマスク」には成功して欲しいと思う。

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