Excelの底を見た男と矢印ショートカット


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1774文字)


Excelの底を見た男が話題らしい。下矢印キーをひたすら押し続けて、Excelの最終行である1,048,576行目まで到達したというのだから、なかなかすごい。所要時間は9時間36分。YouTuberによる、YouTubeでの公開を目的にした企画とはいえ、その忍耐強さには頭が下がる(参考:ヒーロー誕生! Excelの底を見た男|ギズモード・ジャパン)。
 
一方で、この話題にわざとらしさ、過剰な演出を感じるのも確かだ。矢印のショートカットを使えば、Excelの底への移動はほんの一瞬。誰もが知っている常識とは言わないが、そこまでマニアックなショートカットではない。このYouTuberが知らなかったとしても、記事になる前に誰かが気付いて良さそうなものだ。インターネットでは「ハンロンの剃刀」を心掛けているつもりだが、この話題には何とも腑に落ちない感じの悪さがある。

 ハンロンの剃刀 
 
  無能で十分説明されることに悪意を見出すな

 
ただ、Excelのショートカットに、意外と知られていないものがたくさんあるのも事実。それなら、底男のわざとらしさをどうこう言うより、その使い方を紹介したほうが前向きだろう。そこで、今回は矢印キーに注目してExcelのショートカットを紹介する。
 

credit: sardenacarlo via pixabay

 


「command + 矢印」で端まで移動


まず最初は「command + 矢印」。これはMacの場合で、Windowsなら「ctrl + 矢印」となる(以下、かっこ内はWindowsのショートカット)。「command(ctrl) + 矢印」でできるのは端までの移動で、下矢印で最終行、右矢印で最終列まで移動する。Excelの底男がこれを知っていれば、動画は1秒もかからずに終わったわけだ。ただし、単純に最末端まで移動するのではなく、値が入力されているセル、空白セルそれぞれが連続している範囲での端への移動となる。
 
「shift(Shift) + 矢印」で範囲の選択ができることは知っている人も多いだろう。これと、「command(ctrl) + 矢印」を組み合わせて使うのがポイントだ。グラフに使うセルの範囲指定などをするときは、マウスより「command(ctrl) + Shift(Shift) + 矢印」が便利になる。端まで移動することで、広い範囲の指定が容易になるわけだ。ちょっとしたマウスの操作ミス等で範囲を間違うことがないので、慣れたらこれ以外の方法で範囲指定するなど思いもよらなくなる。ステータスバーに範囲内の合計値が表示されるのも、作業によってはありがたい。
 


「option + 矢印」は・・・


ちょっと変わっているのが「option + 矢印」。まず、左右の矢印では、シート間の移動ができる。マウスを使うこと無く、「option + 右矢印」で次のシート、「option + 左矢印」で1つ前のシートに移動するのだ。
 
一方、「option + 下矢印」では入力候補リストが表示される。同じ列のセルに入っている値の一覧がソートされて出てくるので、同じ文字列を何度も入力するようなタイプの書類で役に立つ。実は、これはこの記事を書こうとしていろいろやっていて、気付いたもの。Excelのショートカットには、使い慣れた人でも知らないものがたくさんあるのだ。
 


ショートカットを共有しよう!


以前も書いたが、Excelのショートカットキーは広まりにくい知識だ。知っている人にとっては当たり前だし、知らない人にわざわざ教えるようなものでもないため、人から人に伝わらない。その結果、便利な機能が共有されにくい事態に至っている。
 
この状態を嘆いても仕方がないので、それならブログに書いておこうというのが今回の趣旨でもある。取るに足らないニュース(?)でも、ショートカット共有のきっかけになるなら悪くない。今回の記事も、誰かの目に触れて、役に立てば幸いだ。

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