新聞代か、ニコ動代か、それが問題だ


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1649文字)


新聞の発行部数が減少しているという。雑誌やネットニュースに、このことを伝えるセンセーショナルな見出しの記事がたくさんあるので、何となくは知っている人も多いだろう。いろいろ調べれば詳しいデータも見付かるのだろうが、一番手に入りやすく、確度が高いデータは日本新聞協会が公表している新聞の発行部数と世帯数の推移だと思われる。2017年5月現在、掲載されているのは2000年以降の新聞発行部数一覧だ。
 
2016年10月現在の新聞の発行部数は合計で約4,328万部。前年比97万部ほどのマイナスとなり、10年前比では903万部を超える減少となっている。1世帯あたりの部数は、2008年にはじめて1部を割り込み、今では0.78部だ。他人の商売の苦境を騒ぎ立てるのはあまり感心しないが、発行部数がかなりの勢いで減少しているのは間違いない。
 
さて、この大幅減少で思うのは、定額サービスの見直しが大切だということ。新聞の月間購読を見直した人がたくさんいるからこそ、これほどの部数減が起きている。定額サービスはついついそのまま継続してしまうが、引き続きを使用するか定期的に再検討したほうが合理的だろう。このとき大切になるのが、「比較」の視点となる。
 

credit: Pexels via pixabay

 


新聞代と何を比べるか?


新聞の定期購読料金は、朝夕刊セットで読売新聞朝日新聞毎日新聞が4,037円、日本経済新聞が4,509円(すべて税込み)。日経をのぞき各社横並びということもあり、この値段が高いか安いかはよくわからない。物価変動との関連を見たり、外国の新聞価格と比べたりすることはできるが、これらの比較では実感は湧きにくいだろう。
 
そこでオススメしたいのが、他の情報サービス、具体的にはネットの定額サービスの価格と比較することだ。例えば、動画サービスなら、この記事の見出しにも挙げたニコニコ動画(ニコ動)のプレミアム会員は月額540円(税込み/以下同。多彩なコンテンツが揃うNetflix(ネットフリックス)のスタンダードプランが1,026円、hulu(フールー)が1,008円となる。
 
周辺で言えば、全国のラジオ番組を聞くために必要なradikoのプレミアム会員が月に378円。音楽配信サービスではSpotify(スポティファイ)の月額980円が代表的だろうか。何なら、更に視野を広げて、携帯キャリアの追加パケット代やWi-Fiの月間使用料金と比較してもいいだろう。
 


「以前から取っている」を抜きにして考えれば・・・


元が新聞代なので、雑誌や書籍などの紙媒体と比べたくなるが、「情報で生活を豊かにするための出費」と考えれば、これらをライバルにした比較も何ら不思議はない。そして、ニコニコ動画、Netflix、hulu、radiko、Spotifyのすべてを申し込んでも、新聞代より安い(月額3,932円/税込み)という事実。もちろん、ネットの定額サービスには同時に視聴可能な画面数などの制限もあるので単純には比較できないが、後者はかなりのサービス量となる。新聞の「以前から取っている」を抜きにしてゼロベースで考えれば、どちらを選ぶだろうか。新聞に恨みはないが、以前からの消費を続ける「慣性」がなかったら、ネットサービスの利用がもっと増えても不思議がないように思う。
 
さて、今回は新聞をきっかけに話を進めたが、定額制の罠(?)はどんなサービスでも一緒。深く考えずに継続、更新してしまい、あまり必要でないものにお金を払うことになる。そこまで真剣になるような話ではないという意見もあるだろうが、惰性で続けてもあまり得がないのは確か。やはり、定期的に見直したほうが良いのではないだろうか。

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