カテゴリー : マーケティング

金環日食は期待はずれに終わる!


この記事の所要時間: 110秒 〜 210秒程度(874文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
今月21日、太平洋側の広い地域で金環日食が観察できます。
テレビや新聞で取り上げられることも多く、Googleでの検索数も急上昇しており、どこかしこで「金環日食を楽しもう!」という期待が高まっているようです。
 

「金環日食」のGoogle検索数推移

 
さて、世間が金環日食に向けて盛り上がっている中、気になるのが天文ファンの落語家・柳家小ゑん師匠のこの発言です。どうやら、

 「金環日食は歴史を変えない」

らしいのです。
 
理由は簡単です。
金環日食では太陽が完全に隠れるわけではないのであまり暗くならないのです。天文学的には珍しい現象なのでしょうが、わざわざ観察しようとしない限り気付かないかも知れません。紀元前585年、古代ギリシャの哲学者・タレスが日食の発生を予言したことで、長年に及ぶ戦争が終結したと言われています。つまり、歴史が変わりました。でも、これは天空も大地も暗くなる皆既日食に人々が驚いたからです。暗くならなくては、多くの人に衝撃を与えることはできません。そこで、「金環日食は期待はずれに終わる!」と予言(?)したわけです。
 
さて、ここで話題を強引にマーケティングに近寄せますと、「期待のコントロール」というテーマになります。ビジネスを成功させるためには、常に消費者の期待を超えた製品やサービスを提供することが求められます。このコントロールに失敗すると、しっかりした商品を提供しながら、消費者から「なんだ、こんなモノか!」と思われてしまい不幸な結果を招くことになります。
 
具体的な商品を例に説明すると話がわかりやすいのですが、これは角が立ちます。そこで、典型的な例として「世界三大がっかり」を挙げておきましょう。シンガポールのマーライオン、コペンハーゲンの人魚姫の像、ブリュッセルの小便小僧です。あまりに有名なので期待をして見に行くと、あまりの小ささにがっかりするわけです。
 
皆さまも期待値のコントロールにはご注意ください。

女性は化粧品ではなく希望を買っている


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1319文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
さて、佐々木は「マーケティング好き」を公言して憚らないのですが、そのきっかけとなったのが「マーケティング近視眼」という論文です。学生時代、『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に掲載されたものを読みました。元々1960年に書かれたものが再掲されたのですが、まったく古びていませんでした。50年以上前の論文が、今読んでも刺激的です。
 
この論文を書いたのがセオドア・レビットです。ダイヤモンド社曰く「マーケティング界のドラッカー」なのですが、日本ではあまり知られていません。細かなノウハウではなく、マーケティングの底流となるような考え方を説明しているため、実用的でないと思われるのでしょう。先日のスキルをセンスと勘違いしてませんか?で紹介した「スキルとセンス」のフレームで考えるなら、スキルではなくセンスに寄った話と言えます。だから、受け入れられないのかも知れません。残念なことです。
 
レビットは

 顧客は商品を買うのではない。
 その商品が提供するベネフィットを購入しているのだ。

と主張します。
 
ベネフィットとは便益、つまり顧客が受け取る利益のことで、金銭的な利益以外も含めて考えます。『マーケティング近視眼』の中の事例で言うと、鉄道会社が提供している便益は鉄道ではなく移動手段、映画会社が提供している便益は映画ではなくエンタティメントのコンテンツということになります。マーケティングという時の流れに振り回されやすい分野について、こういう原理的な考えをする姿勢に惚れました。
 
『レビットのマーケティング思考法』(セオドア・レビット/ダイヤモンド社)の中では、こうも言っています。

 なるほど、女性は化粧品を使う。
 だが女性は化粧品を買うのではない。希望を買っているのである。

痺れるくらいに格好良いですよね。そう、あの商売は希望を売っているのです。だから、あの商品構成、価格設定、広告戦略で良いわけです。
 


photo credit : 写真素材 足成

 
こういうモノの見方を、ちょっと前や今現在売れているものに当てはめて考えることも有効です。例えば、フロッピーディスク。「情報交換のためのメディア」と捉えてMOやCDに置き換わるのは予想できましたが、それではまだ甘かったようです。今のようにほとんどメディア自体を使わずインターネットに頼る時代になることは予想できませんでした。求められているのはメディアではなく「情報交換すること」自体だと考える必要があったようです。
 
今ならFacebookやTwitterについて考えるのもおもしろいでしょう。
現在はもてはやされていますが、利用者は別にあれらのサービス自体を求めているわけではありません。いろいろな人とのつながりや情報交換の場が欲しいだけでしょう(やや単純化し過ぎですが)。近い将来、まったく新しいサービスに置き換わる可能性は案外高いのではないかと思っています。
 
皆さんも、たまにはこのモノの見方でいろいろ考えてみてはいかがでしょうか?

ターゲットに何をアピールしますか?


この記事の所要時間: 030秒 〜 130秒程度(465文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
このサイトでは、ビジネスの様々な場面で「ちょっと使えるツール」も提供します。
 
その第1弾がコレ。
マーケティング活動に欠かせないSTPを書き出すフォーマットです。
 

STP 〜セグメント、ターゲット、ポジション〜
ファイルのダウンロードはココから

 
STPは、

 ●S(セグメント):どんな基準で市場をわけるか?
 ●T(ターゲット):どんな人たちを対象にするか?
 ●P(ポジション):ターゲットに何をアピールするか?

をあらわしています。
 
「売れる」商品をつくるためには、これらの要素を明確にすることが欠かせません。
STPは商品コンセプトを考えるときの基本フレームなので、大概のマーケティングの本に出てきます。でも、ただ説明があるだけではなかなか実際に使わないですよね。そこで、1枚のシートで書き出せるようにしました。簡単な例示とチェックリストを付けたところがポイントです。
 
コレ1枚あるだけで「STPで考えてみよう!」となるのではないでしょうか。
ぜひ、ご活用ください。