カテゴリー : リサーチ

最近、東京のカラスが増えたと感じる理由


この記事の所要時間: 40秒 〜 50秒程度(2215文字)


都の対策で減ったと言われている東京のカラスが、最近、また増え出したように感じられる。街を歩いていてカラスを見かけることも多く、カラスが減っている状態に慣れたせいか、見ると少しぎょっとする。無闇に生き物を嫌うのは良くないと思うものの、いずれにせよ気持ちのいいものではない。
 
さて、ここまでは自分の印象なのだが、実際はカラスは減っているという。東京都環境局のデータによれば、平成27年度(2015年度)の都内におけるカラスの生息数は11,900羽で、前年度と比べて3,000羽の減少となる。少し長期的にデータを見ても、徐々に減ってきている感じ。増えたり減ったりを繰り返しているものの、2015年度の生息数は直近のピーク(2008年/21,200羽)の半分近くなので、減っているのは間違いないだろう。
 
自分の印象では増えているものが、公式のデータ上では減っている不一致な状態。では、なぜこんな食い違いが起きるのだろうか。今回は、この不一致の理由について、データで考えるときの注意を織り交ぜつつ考えてみよう。
 

credit: gounder via pixabay

 
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子供の人口は1571万人、前年比33万人の急減!?


この記事の所要時間: 330秒 〜 430秒程度(2016文字)


毎年、5月5日のこどもの日にあわせて発表される「こどもの数(15歳未満人口)」の統計データ。新聞の朝刊やテレビの朝のニュースで取り上げてもらうためか、前日5月4日付けで統計トピックス(人口推計)として公開されるのが恒例だ。
 
ただし、この統計(の一部)は、既に公表されているデータを利用したもの。そこで今回は、2日フライングで「こどもの数」のデータを紹介してみようと思う。
 

credit: YUKIHIDE via pixabay

 
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フランス大統領選挙も番狂わせが起きる!?


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1670文字)


今週末の日曜日、4月23日に2017年フランス大統領選挙の1回目投票が行なわれる。欧州連合(EU)離脱を決めたイギリスの国民投票、トランプ氏当選となったアメリカ大統領選挙に続き、意外な結末となるのか。接戦という予想も加わり、これまでのフランス大統領選挙より注目を集めているのは確かだろう。
 
本来、選挙の結果は投票箱の蓋を開けるまではわからないはず。それなのに、「意外な結末」と言われるのは、イギリスの国民投票も、アメリカの大統領選挙も、事前の世論調査の結果と違ったからだ。では、今回のフランス大統領選挙はどうなるのか。結論から言ってしまえば、今回も世論調査からの番狂わせが起きる可能性はあるように思う。
 

 
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プレミアムフライデー、実施はたった120社?


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1791文字)


先月の最終金曜日(2017年2月24日)から、プレミアムフライデーがスタートした。その効果を疑問視する声もあったが、売り手側の大手百貨店は「前年2月の月末金曜日(26日)対比で4社ともに売上高が伸びた」とのこと。これを「一定の効果」と評価しており、売り手側のプレミアムフライデーはしばらく継続しそうだ(参考:大手百貨店、プレミアムフライデーは「一定の効果」 継続へ|ロイター)。
 
一方、この消費喚起キャンペーンで気になったのが、記事の見出しにもした「120社」という数字。買い手側である消費者に、早帰り等でいつもより多くの時間を与えた企業はこれしかなかったというのだ。自分が最初に見たのはスポーツニッポンのプレミアムフライデースタートも…早帰りは120社程度にという記事だった(強調は筆者)。

〔略〕
この取り組みが広まれば、個人消費を押し上げる効果も期待されるが、早帰りや休暇取得の推奨など特別な対応をしたのは大企業を中心に一部にとどまった。経済産業省によると、プレ金に参加できるよう早帰りなどの対応をした企業は120社程度とみられる。

 
「あれだけ騒いで、早帰りを実施したのはたったの120社?」というのが、最初に思った正直な感想だ。しかし、よく考えると、この数字には「含み」がある。120社という数字を、そのまま真に受けてはいけないのだ。
 

Photo credit: klipsch_soundman via Foter.com / CC BY-SA

 
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何にセンサーを付けるか、それが問題だ!


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1643文字)


イギリスでおもしろいリサーチがはじまった。ハトを使って大気の状態をモニタリングする試みだ。このリサーチを可能にする仕掛けは、実験に参加するハトが背負わされるバックパックにある。バックパックが自動的に採取した大気とハトの飛行記録を分析することで、首都・ロンドンの大気を立体的に観測することができるのだ(参考:ウェアラブルは次のレベルへ―かわいいデバイスでハトが大気汚染をモニター|TechCrunch Japan)。
 
技術の進歩で各種デバイスが小さくなることにより、今まで困難だったいろいろなものが観測できるようになった。上の例でも、ハトが背負うバックパックの重さは「羽根一本くらい」であり、デバイスの小型化があってはじめて成立した実験だろう。デバイスの進化による観測可能なものの増加が、ビッグデータ活用の背景にあるのは間違いない。
 
現代は「センサーの時代」だ。さまざまなところに、周りの状態を自動で感知してデータ化するセンサーが埋め込まれている。細かな定義を別にすれば、ハトのバックパックも周りの状態を観測するという意味でセンサーの一種と言えるだろう。センサーに囲まれた状態は少し気味悪い気もするが、活用する側にとってはなかなか魅力的な環境だ。
 
さて、「センサーの時代」で重要となるのが、何のために、何にセンサーを付けて、何を観測するかということ。ハトと大気汚染のような絶妙な組み合わせを考え出せば、案外とビジネスのタネになるかも知れない。頭の体操がてら、各種センサーの取り付け場所を考えてみるのも、ビジネスのひとつの楽しみ方のように思う。
 

センサー

credit: beear via pixabay

 
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