タグ : 因果

キンドルをメカニズム解明法で占うと・・・


この記事の所要時間: 420秒 〜 520秒程度(2451文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
ここまで3回にわたり、一橋大学大学院の沼上幹教授が提示する「経営戦略の3つの思考法」、すなわちカテゴリー適用法要因列挙法メカニズム解明法を紹介してきました。このフレームの素晴らしさを少しでも理解していただけるようできる限りわかりやすく書いたつもりですが、それぞれの思考法を個別に書いたこともあり、その全体像が伝わりにくかったように思います。
 
そこで、今回はある一つのテーマについて、これら3つの思考法を使って考えてみたいと思います。テーマは、日本市場参入が発表されたばかりの米アマゾン・ドット・コムの電子書籍端末 キンドル。このビジネスが成功するかどうかを考えてみましょう。
 

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アスレチックスの奇跡とデータ活用の可能性


この記事の所要時間: 240秒 〜 340秒程度(1578文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
オークランド・アスレチックスが、米大リーグ ア・リーグ西地区で優勝しました。
あまりの高額年俸から「金銭ゲームになってしまった」とも揶揄される大リーグにあって、今季の総年俸が30球団最下位のアスレチックスが地区優勝したことは、一見「奇跡」と言ってもいいような事件でしょう。
 
ところが、実はこの優勝は起こるべくして起こったとも言えます。
なぜなら、アスレチックスは野球というスポーツにおけるデータ活用の効果を見せ付けることで、ここ数十年の大リーグに大きな影響を与えているからです。今回の優勝をデータ活用が生み出した成果と考えるなら、最低年俸での優勝も何ら不思議な出来事ではありません。
 
では、アスレチックスはどのようなデータ活用を行なって強くなったのでしょうか。
今回は、アスレチックスの「奇跡」について書かれた『マネー・ボール』(マイケル・ルイス/ランダムハウス講談社)を元に、少し説明してみることにしましょう。
 

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顧客満足の小差がシェアの大差を生む!?


この記事の所要時間: 230秒 〜 330秒程度(1511文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
引き続きモンテカルロ法を使って考えます。
前回前々回は、スポーツを対象にしてモンテカルロ法によるシュミレーションを試みましたが、今度はビジネスへの応用です。
 
以下のような状況を考えてみました。

 ・AとBという2種類の商品だけで構成されている市場がある。

 ・現在、両商品のシェアは50%ずつ。
  消費者は2つの商品を完全にランダムに選択している。
  つまり、Aの選択確率 = Bの選択確率 = 50%。

 ・両商品の品質には違いがあり、顧客満足に差が出る。
  この結果、購入経験により次回以降の選択確率が変動する。
   Aを購入:Aの選択確率が1回あたり10%増加
   Bを購入:Bの選択確率が1回あたり5%増加

 ・消費者は月に一度ずつこの商品を購入する。

 
このとき、1年後の両商品のシェアはどうなっているでしょうか。
 

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これでIT活用と選挙結果の関係がわかる!?


この記事の所要時間: 210秒 〜 310秒程度(1347文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
日経ビジネスオンラインIT活用に積極的な国会議員は誰?という記事が掲載されました。日本政策学校と共同で実施した「政党・国会議員720人IT利用度調査」の結果を紹介するものです。
 
各政党・各政治家が

 ①ホームページ
 ②ブログ
 ③動画配信
 ④メールマガジン
 ⑤ツイッター
 ⑥フェイスブック
 ⑦ネット献金

を活用しているか調べて、1項目1点で得点化することによりそれぞれの利用度を採点しています。政治家のデータで言えば、衆院・参院議員720人で利用度0が18人、利用度1が132人、・・・、利用度7が39人という結果です。
 
実は、この調査はアンケート調査ではありません。専門チームが、実際に検索等を行なって各党・各人のIT活用状況を調べた結果です。アンケートと違って回答拒否や虚偽回答がなく、事実誤認も少ない(ほとんどない)上質のデータだと考えられます。
この調査を発展させれば、更におもしろいことがわかるでしょう。
 

photo credit : KEXINO via photopin cc

 
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成功するかは運次第 → だから準備が必要


この記事の所要時間: 20秒 〜 30秒程度(1275文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 

お金持ちはみんな粘り強くてよく働く人たちだからといって、粘り強くてよく働く人がみんなお金持ちになるとはかぎらない。失敗した起業家はたくさんいるけど、多くの場合彼らだって粘り強くてよく働く人たちだ。

 
これは直前の記事でも取り上げた『まぐれ』(ナシーム・ニコラス・タレブ/ダイヤモンド社)に出てくる一文です。成功者(お金持ち)からその共通点(粘り強くてよく働く)を見つけ出すことができても、それが成功要因とは限らないことを言っています。同じことをして失敗している人もたくさんいるからです。成功者の共通点さえ真似すれば必ず成功できるわけではありません。論理的に考えれば当然のことですが、このロジックの間違いは犯しがちです。
 
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