タグ : 顧客志向

究極の質問と良い利益、悪い利益


この記事の所要時間: 330秒 〜 430秒程度(1989文字)


前回の記事・究極の質問 この商品を友人に薦めますか?では、「究極の質問」からNPSを求める手法について説明した。「○○を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか」と問うことでその商品に対するお客の態度を確認し、そこからわかる推奨者と批判者の割合から正味推奨者比率(ネットプロモータスコア=NPS)を算出するアプローチだ。NPSを正しく把握して、この数値を向上させるような対策を行なうことが、企業に利益と成長をもたらす。
 
このアプローチの背景にあるのが、企業が真の顧客志向を実現して顧客ロイヤルティを獲得できれば、企業は継続的な利益と成長を手に入れられるという考え方だ。究極の質問やNPSは、ある意味、この考えを実現させるための強力な手段に過ぎない。究極の質問を使ったアンケートを有効活用するためには、背後にある「顧客志向 → 顧客ロイヤルティ獲得 → 企業の利益と成長」という流れを腹落ちさせることが必要になる。成長までの流れを外面的に理解するだけでなく、その取組について内面的に納得することが求められるのだ。そして、ここでキーワードとなるのは良い利益、悪い利益という概念になる。
 

ロイヤルティ

credit: bloeise via FindCC

 
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究極の質問 この商品を友人に薦めますか?


この記事の所要時間: 340秒 〜 440秒程度(2045文字)


アンケートで顧客の声を知りたいとき、どんな質問をすれば良いだろうか。
顧客満足、次回購入意向、価格の妥当性評価、顧客が考える商品の長所/短所、そのジャンルの商品を選ぶときに重視するポイント、今まで購入したことのあるライバル商品、顧客の性別や年齢、・・・。知りたいことはいくらでもあり、アレも聞きたい、コレも聞きたいとなりがちだ。しかし、知りたいことをただ並べただけのアンケートをしても、その結果をビジネスに活かすのは難しい。「いろいろわかった」だけで、ビジネスを前に進めるヒントは一切得られないことになる。
 
アンケートを組み立てるときは、最も重視する「核にする質問」を一つ決めて、その他の質問をそれとの関連で捉えるとわかり易くなる。例えば、顧客満足を核の質問にして、これに影響を与える要因、これに影響を受ける要因を見ていけば話はシンプルだ。その上で、顧客満足を向上させるために、この指標に大きく影響を与えている要因を改善していく。もちろん、実際のアンケートづくりはそこまで単純なものではないが、考え方の筋道はこのようになる。
 
ただ、核にする質問をどう選ぶかが案外難しい。顧客満足で良いようにも思うが、それが購入意向につながらなければ意味がない。だからと言って購入意向を核にすると、「満足してない」のに仕方なく「次回も買う」お客が邪魔になってしまう。両方を核の質問にする手もあるが、今度は焦点がぼやけてしまい、二つの質問結果の使いわけが難しくなる。
 
今回紹介する「究極の質問」はこの悩みに応えるもので、具体的には次の質問文となる。

 ○○を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか

これ一つを聞くだけで良いというのだから、何とも魅力的ではないか。
 

質問

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Excel方眼紙はアリかナシか


この記事の所要時間: 350秒 〜 450秒程度(2201文字)


Excelシートの「高さ」と「幅」を同じにして正方形のマス目状で使うことを、俗にExcel方眼紙という。細かくつくった正方形を適宜「セル結合」すれば、表のレイアウトは自由自在。まるで紙に直接書くような自由度で、複雑なフォーマットの表や帳票をつくることができる。一度使い慣れてしまうと、かなり応用範囲の広い活用方法だ。
 
さて、この便利なExcel方眼紙。実は一部でかなり評判が悪く、インターネットのどこかしこで定期的に批判の対象となる。曰く、「Excel本来の使い方ではない」、「後から修正がし難い」、「印刷が乱れる」などなど。批判の声に共感する部分がないではないが、何とも焦点がぼけているように思えてならない。なぜなら、問題の本質はExcel方眼紙にないからだ。
 

方眼紙

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アンケート回答者は酔っ払いだと思え!?


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1726文字)


俗に、「アンケートは中学生でもわかるようにつくれ!」と言う。
難しい言葉や専門用語を使わず、わかり易い文章で質問しなさいという教えだ。また、アンケートをつくっていると、その対象となる商品やサービスについて詳しくなり、ついつい一般の消費者には理解できないような質問をしてしまうことがあるので、これを戒める含みもある。
 
さて、アンケートに長く携わってきた経験からこの教訓の趣旨には賛同するものの、想定する回答者を中学生とするところには以前から疑問を持っていた。何も「小学校高学年の方が適切」とか、「高校生で充分」という話ではない。想定回答者をセグメントする軸として年齢が適切かという議論だ。他の側面に注目して、むしろ回答者を酔っ払いと考えたらどうかと思う。
 

  
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Yahoo!グループの終了は4月16日、あと1週間!


この記事の所要時間: 330秒 〜 430秒程度(2022文字)


間もなくYahoo!グループがサービスを終了する。終了の期限は4月16日(水)の午後3時(予定)。メーリングリストとして使っている人は、新たなサービスに乗り換えないとグループへの連絡ができなくなってしまう。少し面倒でもGoogleグループなどをつくる必要があるだろう。今日を入れてもあと1週間しかない(Googleグループについて詳しく知りたい人はGoogleグループのはじめ方を参照のこと)。
 
この日付を見て驚いた人がいるかも知れない。Yahoo!が広くアナウンスしている期限は5月28日(水)だからだ。実際のところ、サービスの終了は4月16日、5月28日の二段階で行なわれる。最終終了日は5月28日で間違いない。でも、4月16日の第一段階の終了で「ページ上での閲覧を除くすべての機能を停止」してしまう。つまり、新たな書き込みができなくなるわけで、メーリングリストとしては機能停止となる。バックアップなどを考えれば閲覧だけのサービスに価値がないとは言わないが、サービスの根っこの部分が止まってしまう4月16日のほうが重要な日付と言っていいだろう。
 
さて、このYahoo!グループの終了の告知を見ていて思うのが、顧客志向の欠如だ。世の中にマーケティングの発想が根付くには、まだまだ時間が掛るのかも知れない。
 

グループ

Photo credit : Sean MacEntee / CC BY

 
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