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『平清盛』の低視聴率は松山ケンイチのせい?


この記事の所要時間: 410秒 〜 510秒程度(2339文字)


2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』の平均視聴率は関東地区で12.0%となり、史上最低を記録した(参考:平清盛:最終回視聴率9.5% 期間平均は史上最低12.0%|毎日新聞)。これまで最低だった『花の乱』(14.1%/1994年)を2ポイント以上も下回っているのだから、かなりの低視聴率だ。
 
テレビドラマが低視聴率に終わると犯人探しがはじまる。
そして多くの場合、低視聴率は主演の男優・女優のせいとなる。もちろん、同じ男優・女優を使っても視聴率は高かったり低かったりするのだから、低視聴率が役者のせいばかりではないのは自明だ。しかしながら、興味本位の犯人探しでは主演の問題になる。
 
では、なぜそういう理由付けになってしまうのだろうか。
この背景には、ビジネスでもよく見られる人間の思考の癖が垣間見られる。
 

photo credit : blentley via photopin cc

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メールトラブル防止は指折りチェックで!


この記事の所要時間: 240秒 〜 340秒程度(1562文字)


先日、WIRED.JPにタリバンがBCCをCCでメール、送信先の400名が明らかにという記事が掲載された。「最新の活動を紹介するプレスリリースを載せた攻撃的な電子メール」をタリバンから受け取っているジャーナリスト、政治家、行政官、研究者、活動家のメールアドレスが、広報担当者の操作ミスによって受信者に丸見えになったらしい。中には、タリバンからのメールを受け取っていることが知られてはいけない人もいるだろう。一つ間違えれば大事に至る、かなり危ないメールトラブルと言える。
 
ビジネスの場でもメールトラブルは付きものだ。そして、そのメールトラブルが命取りになり兼ねない。それにも関わらず、メールトラブルは増え続けているように感じられる。日々送受信されるメールの量が増え、メールを送ることに対する慣れも手伝って、メール送信時の注意が散漫になっているからだろう。ある種のネット・バカとも言える。
 
もちろん、メールトラブルが頻繁に起きているからといって、自分もミスをしていいわけではない。メールトラブルは避けなければならない。今回は、メールトラブルを起こさないために、自分が行なっている指折りチェックを紹介しよう。
 

photo credit : the air we breathe. via photopin cc

 
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「逆張りマーケティング」は計画的に!


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1779文字)


逆張りという言葉がある。
元は相場の用語で、トレンドと反対方向の取引をして「儲ける」ことをあらわすのだろうが、実際に儲かることは少ない。多勢に流されず自身の判断で売り買いをする姿勢は格好いいものの、逆配りが簡単にうまくいくわけもなく、多くの場合は損をすることになる。損の回数がいくら多くても、得するときの儲け額が大きければトータルでプラスになるとは言え、なかなかそうはならない。魅力的なアプローチに見えても、成功は難しい。
 
相場で逆張りをしている分には、失敗をしても自分が損をするのだから勝手といえば勝手だ。しかし最近は、この逆張りを口先だけで行なう人が多い。世間が景気上向きの予想なら「景気後退」と言い、人々が放射線の影響におびえていれば「放射線は健康にいい」と言い出す。世の中の動きに流されず自身の信念に基づいて冷静沈着な発言をする人がいる一方で、深く考えず反射的に反対のことを言う人もたくさんいる。他人と違うことを言えば目立つからだ。「良い逆張り」と「悪い逆張り」が混在しており、これを見抜かないと間抜けなことになり兼ねない。
 
さて、マーケティングの世界でも逆張りの発想は多用されている。
そして、ここでも魅力的なアプローチながら成功は難しく、「良い逆張り」と「悪い逆張り」が共存している。今回は、不幸な結果を招かないための「逆張りマーケティング」を考えてみた。
 

photo credit : JLA Kliché via photopin cc

 
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経営トップは事実とデータに基づいた発言を! ― 楽天・三木谷会長兼社長のインタビューを読んで


この記事の所要時間: 230秒 〜 330秒程度(1533文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
先週、楽天の三木谷浩史会長兼社長のインタビュー記事を2つ読みました。
 ●細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ 楽天・三木谷社長、Kobo騒動を語る|日経ビジネスオンライン
 ●コボの出足は大成功、ネガティブな口コミは誤情報だから消し、内容を吟味して再掲載する――楽天・三木谷浩史社長|東洋経済オンライン
 
楽天が7月19日に発売した電子書籍端末kobo touchについてのインタビューで、どちらもその初期トラブルへの対応を話題にしています。事前チェックで防げないトラブルだったのか、トラブルへの対応は適切だったのか、口コミサイトの閉鎖は妥当なのか、などについて興味深いやり取りがされています。経営トップとしての資質や姿勢を試されるインタビューだと言えるでしょう。
 
自分が気になったのは、「利用者がkoboをどのように評価しているか」について三木谷社長の発言に推測が多いところです。
 


口コミやクレームを見ても実態はわからない


何らかの商品が発売され、その商品についてインターネット上で高い評価の口コミがたくさん書き込まれたとします。サクラによる書き込みはないとして、この商品は“一般に”高く評価されていると言えるでしょうか。これは言えません。意見を言いたい人が勝手に発言しているだけなので、一般の利用者の声を代表しているとは限らないからです。口コミは商品改良のヒントを得るのには役立ちますが、口コミを元に「利用者は◯◯と言っている」と一般化するのは間違いです。
 
問い合わせ窓口に寄せられるクレームについても同じことです。クレームには真摯に対応し、必要に応じて謝罪をすることも求められます。しかしそれは、たとえ“一部の利用者”であってもクレームが生じることに問題があると考えるからです。トラブルがどの程度の範囲に広がっているかは、クレームの数や質からはわかりません。
 


“この指とまれ”アンケートをしても駄目


では、その商品に興味を持った誰かが、商品評価についてのアンケートページをつくったらどうでしょう。残念ながら、これも利用者を代表する結果を得るには不充分です。自分のホームページやSNSで回答者を募っても(たとえ広範囲に拡散したとしても)、それは“この指とまれ”方式で人集めをしているだけだからです。この指とまれ方式で集まった人たちが、利用者全体を代表しているとはなりません。
 
アンケート実施側が回答者を指定する方式でない限り、利用者の声を代表する意見を知ることは難しいのです。
 


トップこそ率先して事実やデータに基づく姿勢を!


利用者が商品をどのように評価しているか。
これを高い精度で知るためには、アンケートの対象者を①メーカーなり販売店なりが持つ販売相手リストを元にサンプリングするか(「もし、あれば」ですが)、②数十万人規模の大規模なアンケートモニターから商品利用者を抽出するしかないでしょう。どちらも大きな費用が掛かりますが、簡略化して費用を抑えることも可能です。
 
経営のトップに立つ人が、推測により現状を把握して行なう判断と、(多少の質の優劣はあったとしても)事実とデータに基づいて行なう判断では後者の方が成功する確率が高いと考えられます。また、利用者や消費者にも好意的に受け止められるでしょう。信頼される経営者の資質や姿勢として、後者が好ましいのは間違いありません。
 
今回の楽天の件だけではなく、事実やデータを軽視する習慣はなかなか無くなりません。
トップこそ率先して事実やデータに基づく姿勢を示して欲しいものです。

エゴサーチをしてみよう!


この記事の所要時間: 240秒 〜 340秒程度(1566文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
インターネットコムにもし自分の名前が検索されていたら…、「気分が悪い」約4割という記事がありました。自分の名前を検索するエゴサーチについてのアンケート結果です。
 


自分の名前を検索したことがある人は増加中


記事によると、自分の名前を検索したことがある人は6割以上(63.6%)となります。この数値を高いと思うか低いと思うかは人それぞれでしょう。ただ、前回調査(2008年)と較べてエゴサーチの経験率が上がっている点は興味深いところです。期間を指定していない経験率なので時間の経過にともなって数値は上がって当然です。しかし、それを考慮しても、感覚的にはエゴサーチの重要度に気付いている人が増えているように思えるからです。
 


あやしいアンケート結果はスルー!


併せて、自分自身ではなく友人など身近な人を検索したことがあるかのアンケート結果も掲載されています。これとエゴサーチ経験を比較すると「自分のことだけ検索する人」や「自分以外のことだけ検索する人」がわかっておもしろいように思ったのですが、この部分の質問方法や集計方法に疑問があるためこれは断念しました。
 
具体的に説明すると、エゴサーチをしたことがある695名に対して行なった質問なのに、「友人や知人」を検索した人が496名、それと重複しないはずの「検索したことはない」人が382名もいて、併せて900名近くになっているところにどうも矛盾があります。好意的に解釈すれば集計する際にベースを全員(1,092人)にした可能性もありますが、その場合、エゴサーチをしない人が他人を検索しないという前提になり、これはこれでおかしな話です。また、「友人など身近な人を検索したか」の質問を全員に行なっているのなら、そもそも別の書き方になるでしょう。
 
他人が行なったアンケートの取り扱いには充分な注意が必要です。
わかっていただきたいのですが、このアンケート結果に文句を言うことは本意ではありません。人間が行なったアンケートにはミスや間違いがあって当然だと考えていただきたいのです。これを前提にアンケート結果を見ることで、“あやしさ”に注意すること、気付くことが可能になります。この前提がとても重要なので、あえて記載しました。
 
あやしいと思ったら取り上げない。消極的なようですが、これが現実的な対応です。
 


「気分が悪い」は不思議な回答


さて、話を戻して記事のタイトルにもなっている「自分の名前が検索される」ことについてです。これは全員(1,092人)への質問で、次のような結果になっています。

●特に気にならない 46.5%
●気分が悪い    40.9%
●うれしい     9.1%
●その他      3.5%

 
まあ、質問されたからこう答えたのでしょうが「気分が悪い」というのは不思議な回答です。普通に生活されている限り、自分の名前が検索されたことには気付かないわけで、それを「気分が悪い」といってもどうにもなりません。
 


エゴサーチをしてみよう!


今の世の中、自分の名前が検索される可能性は常にあると思っていた方が賢明でしょう。自分に興味を持つ人がいる限り、Google等の検索エンジンがあれば検索されてしまうのです。これを防ぐ手立ては限られます。むしろ、「自分の名前が検索されるのは当たり前」と考えて、その検索結果をコントロールする方法を考えるくらいの方がいいでしょう。
 
そう考えるのなら、自分のエゴサーチをすることが第一歩になります。まずは、自分で確認してみて、間違った情報や重要でない情報が上位となっていないか、チェックしてみたらいかがでしょうか。