タグ : ジェラルド・M・ワインバーグ

4年生の算数より難しいことをしていたら・・・


この記事の所要時間: 150秒 〜 250秒程度(1159文字)

シャービーの第4法則

4年生の算数より難しいことをしていたら、たぶんやり方をまちがっている!

これは、我が敬愛のジェラルド・M・ワインバーグによる警句。TwitterのG・M・ワインバーグ BOT(@WeinbergBot)で見るたびに、あまりの鋭さにどきりとしてしまう。けだし名言だと思う。
 

think

credit: Jon Skilling via FindCC

 
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Think different. 一般システム思考のススメ


この記事の所要時間: 510秒 〜 610秒程度(2812文字)


ビジネスで成功するためには、自分の頭で考えることが大切だ。他人の意見に充分耳を傾けつつも、最後の最後はみずから考えて判断をくだす。当たり前のことのようで、これがなかなか難しい。巷に思考法についてのハウトゥー本が溢れるのを見ても、誰もがモノを考えることの難しさを感じているのは間違いないだろう。人と違った考え、人より深い考え、そして何より人より価値のある考えを導き出すことは容易でない。
 
モノの考え方に正解はないのだろうが、自分は「一般システム思考」の発想を大切にしている。一般システム思考を使えば、思考の節約ができ、発想の転換も生み出し易くなるのだ。モノの見方を変える「Think different.」の実現には、思考の内容より思考の方法が重要。そして、一般システム思考は、人の思考そのものに注目した考え方とも言える。ぜひ、一般システム思考をオススメしたい。
 

 
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炭鉱のカナリアを仕掛けよう!


この記事の所要時間: 430秒 〜 530秒程度(2505文字)


「炭鉱のカナリア」という考え方がある。
その昔、炭鉱で一酸化炭素などの発生を知るためにカナリアを使っていたことに由来するもので、危険を早めに検知するための仕掛けのことを比喩的にあらわしている。カナリアは常にさえずっているのに、空気に異常があるとそれを止める。この習性を検知のために使った訳だ。オウム真理教への強制捜査のとき、捜査員がカナリアの籠を手に持っていたことを覚えている人もいるだろう。
 
さて、この炭鉱のカナリア。ビジネスの現場でも応用できそうに思う。迫り来る危険を確実に検知するため、カナリアを仕掛けるのは筋の良い取り組みと考えられる。
 

アラート

Photo credit : Michael Innes / CC BY-SA

 
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ヤマダ電機で3Dプリンターは売れるのか?


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1952文字)

【金槌の法則】
 クリスマスプレゼントに金槌をもらった子どもは、何でも叩きたがる

 
これは『コンサルタントの秘密』(ジェラルド・M・ワインバーグ/共立出版)に出てくる格言だ。新しい金槌を手に入れた子どもは、目の前にあるものを端から順に叩いて喜ぶ。叩いていいものと、叩いてはいけないものの区別はつかない。ワインバーグは「ビジネスでもこれと同じことをしていませんか?」と問いかけている。
 
例えば、クラウド技術がいくら優れたツールだとしても、ものには向き不向きがある。何でもかんでもクラウド活用で解決しようとするのでは、金槌をもらった子どもと変わらないだろう。ビジネス手法とて同じこと。海外進出だって、向く会社と向かない会社がある。ビッグデータが有望だからといって何にでもビッグデータではバカの一つ覚えになってしまう。「最新技術を応用」と言えば聞こえはいいが、はやりものを無理矢理くっつけたような問題解決のアプローチも散見される。
 
世の中には、良いものがたくさんある。
そして、良いもの同士をうまくフィットするように組み合わせられれば相乗効果が期待できる。しかし、その一方で、それぞれが良いものでも組み合わせが悪ければとんでもないものができ上がってしまう。このことを深く理解せずに、良いものを手当たり次第に組み合わせて失敗する例があまりに多い。ビジネスで重要なのはフィットする組み合わせを見つけ出すことなのに、肝腎のフィットの部分について判断停止で先に進む企業が後を絶たないのだ。
 

Photo credit : Brandon Christopher Warren / Foter / CC BY-NC Photo credit : Brandon Christopher Warren / Foter / CC BY-NC

 
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企業経営はシステム思考で!


この記事の所要時間: 230秒 〜 330秒程度(1505文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
最近、流行の新しいビジネススキルを追うことより、基礎となる古い書物を読み直すことが楽しくなってきています。以前から、その時代にたまたまフィットしただけかもしれない新しいスキルには懐疑的で、長い歴史の荒波を乗り越えた(?)古めかしい理論を重視する傾向はありましたが、実際に頻繁に読み返すようになったのはここ数年のことです。今回取り上げる『一般システム思考入門』(ジェラルド・M・ワインバーグ/紀伊國屋書店)は、その中でも極め付けの一冊です。
 


『一般システム思考入門』はモノの見方を刺激する


『一般システム思考入門』は、一言であらわすならモノの見方についての本です。
この本では、固有の学問は経済学も物理学も芸術も一つのモノの見方に過ぎず、実際の世の中に存在する複雑な問題に対処するには視野が狭いと考えます。そして、一般システム思考は、全体を俯瞰するようなモノの見方をすることで、これら固有の学問を統合して実際の問題解決に役立たせることを目指します。
 
現実の問題に対処するために、さまざまな知識や経験を応用することは誰もが常日ごろ行なっていることでしょう。難しい本など読まなくても、固有学問だけでは役立たないことが多いのはわかっています。でも、それがために現実の問題への対処に悩みはつきものです。この本を読むと、その悩みの幾つかが解決され、それと同時にもっと深い幾つもの悩みを抱え込むことになります。しかし、モノの見方についての刺激に満ちた議論は、読んで損になるようなものではありません。何度も繰り返して読み、その都度新しい知見を得ることで、モノを考えるセンスが少しずつ向上していることが実感できるからです。
 


科学も統計も万能ではない


知見満載のこの本の中でも特に本質的な部分である、解析的なアプローチ、統計的なアプローチ、システム的なアプローチの違いについての議論を取り上げましょう。
 
ワインバーグ曰く、解析的(科学的)アプローチはモデル化等を通じた省略や単純化によって成立するものなので、現実にある複雑な問題には適していません。一方、統計的アプローチは複雑なものを扱えますが、ランダムを前提としているためその解は構造的ではありません。唯一、複雑で構造的なものを扱えるのがシステム的なアプローチだと考えます。
 
まあ、こう書くと難しいのですが、要は科学的アプローチも、統計的アプローチも万能ではないということです。向き不向きがあります。「そんなことはわかっている」と言うでしょうが、現実の複雑な問題に対して、科学や統計だけを振り回して失敗するというのはよくあることです。
 
「ビッグデータを使って統計的アプローチをすれば、現実の問題を解決できる」などというのも、統計万能の錯覚ではないでしょうか。分析のモデルに構造的なものを組み込んでいるようですが、数学的に考えた構造と現実の構造では複雑さが違います。このような問題も、3つのアプローチの違いを考えることで、自ずといろいろわかってくるように思っています。
 


システム思考で考えよう!


さて、実際の企業経営はまさに複雑怪奇なものです。科学的アプローチや統計的アプローチで敵う相手ではありません。システム思考で考えることが必要です。
 
システム思考は簡単なノウハウの形で身につけることができません。それでも、システム思考についての諸々を知ることはセンスを磨くのに役立ちます。
興味を持った方は、『一般システム思考入門』を一読してみてはいかがでしょうか。