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マーケティングも基本が大切


この記事の所要時間: 040秒 〜 140秒程度(573文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
唐突ですが、何ごとも型無しで考えるとうまくいきません。
考える筋道=フレームを知らないと、考えがあっちに行ったりこっちに行ったりして収拾がつかなくなります。物ごとには例外が付きものですが、一度それらを忘れて大筋のフレームに沿って考えることが重要です。型を知らずに型破りすると、碌な結果になりませんから。
 
マーケティングについては、フィリップ・コトラーが示した以下の手順が事実上のデファクトスタンダードと言っていいでしょう。
 

マーケティングの基本手順
ファイルのダウンロードはココから

 
マーケティングについて考えていて何か壁にぶつかったら、この手順に戻って考えることをオススメします。いくらこの手順を知っていても、実際に作業をしていると途中を飛ばしてしまったりします。そのときに基本に戻ることが大切なのです。頭で思い出してもいいですが、まとまったものを目にすると更に効果があります。今日のスライドはそんなときのためにつくってみました。
 
あと、新しいマーケティングの手法などが出てきたときもこれに基づいて考えるとわかりやすくなります。「one-to-oneマーケティングはSTPの変形」、「ビッグデータはRの拡張」などと考えると、急に理解が進みます。
 
皆さんも、ぜひお試しください。

生き生きした女が美しいのなら、生き生きした豚は・・・


この記事の所要時間: 110秒 〜 210秒程度(795文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 

生き生きした女が美しいのなら、
生き生きした豚はただ肥っているだけじゃないか

これは作家・橋本治さんのエッセイのタイトルです。このエッセイを読んだのは数十年前のことで内容は一切覚えていないのですが、強烈なタイトルだけが頭に残っています。
 
この言葉で思うのは、「ある特徴(生き生きした)が導く結果(美しい/太っている)は主体(女/豚)によって違う」ということです。成功している人や企業の真似をすることはとても有効な手段ですが、常に我彼の差を意識しなくてはなりません。女と豚なら誰でも結果が違うことはわかるでしょう。でも、自分や自社のことになるとわからないものです。同じ特徴さえ持てば同じような成功につながると考えてしまいます。ソニーとアップルの違いはわかっても、自分とスティーブ・ジョブズの区別は付かないのです。
 
Facebookを使って成功している企業がたくさんあります。では、Facebookを使った企業のすべてが成功するでしょうか? もちろんそんな筈はありません。元々持っている企業の力、Facebookの導入方法などによって結果はまったく違います。誰でもそんなことはわかっているのでしょうが、「〇〇を使って業績向上」という言葉が持つ甘美な響きに人は弱いものです。自社に合っているかを棚上げにして、新しいことについつい手を出してしまった経験はどの企業にもあるのではないでしょうか。
 
もちろん、成功する企業もあるのですから「何でもやってみる!」という考え方もあるでしょう。でも、企業の経営資源は有限です。何をやるかの取捨選択が必要になります。おいしい話があったときは、ぜひ、この強烈な警句「生き生きした女が美しいのなら、生き生きした豚はただ 肥っているだけじゃないか」を思い出していただきたいと、考えました。

戦略は3要素で考えよう!


この記事の所要時間: 030秒 〜 130秒程度(488文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
ビジネスの場においては、何ごとも戦略的に考えることが求められます。
しかしながら「戦略」という言葉の定義が多様かつ曖昧なため、具体的に何を考えればいいのかわからなくなる場合も多いようです。
 
そんな状態に陥らないためにオススメなのが戦略コンセプトのABCです。このフォーマットでは戦略のコアとなる3要素だけを考えます。戦略を実行するにはさまざまな事柄を検討する必要があるのは当然ですが、まず中核部分をしっかり固めることが重要です。
 

戦略コンセプトのABC
ファイルのダウンロードはココから

 
このフォーマットのポイントは「信じる理由」を書き出すところです。
「消費者にとってその便益が重要なのはなぜか?」と「この商品でどうしてその便益を提供可能なのか?」を考えます。この部分が消費者に伝えるメッセージにあたります。消費者を説得できる「信じる理由」が思い浮かばないのなら、まだまだコンセプトの詰めが甘いと自覚し、さらなる熟考をすることが必要でしょう。
 
簡単なフォーマットですが、その効果は絶大です。ぜひご活用ください。

TED Talksがおもしろい


この記事の所要時間: 130秒 〜 230秒程度(971文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
皆さんはTEDカンファレンスというイベントをご存知でしょうか?
これは年1回アメリカのモントレーで開かれる注目のイベントで、様々な分野の専門家が登場して刺激的なプレゼンテーションを繰り広げます。プレゼンテーターには著名人も多く、元アメリカ大統領 ビル・クリントンが登壇したこともあるそうです。
 
今回調べてわかったのですが、設立者の一人はリチャード・ソール・ワーマン。『理解の秘密』(松岡正剛訳/NTT出版)でインストラクション(指導、伝授、教授)の重要さを説いたのあの人です。
 
このTEDカンファレンスの模様はインターネット上で無料公開されています。もちろんプレゼンテーションは英語で行なわれていますが、ボランティア翻訳者による字幕付きの動画をTED Talks in 日本語で見ることができます(勝手に翻訳した野良ページではなく公式です)。いくら言葉で説明してもこのプレゼンテーションの凄さは伝わりません。ぜひ、実物をご覧ください。
 
TED Talksがおもしろい理由は、プレゼンテーターのレベルの高さ、テーマのユニークさ、表現の工夫、ユーモア溢れるプレゼン技術、聴衆のノリの良さ等々たくさんあります。しかし、佐々木が一番強く感じるのはプレゼンテータの情熱です。どうしても伝えたいことがあり、それをうまくインストラクションするために努力を惜しんでないところに大きな魅力を感じます。
 
特にオススメなのが、マット・カッツの30日間チャレンジです。
 

 
要は、どんなことでも30日間続ければいろいろ収穫があるという話なのですが、説明がうまいため奇妙な説得力があります。実はこれを見て「30日連続でブログを更新しよう」と思い立ち、ここ数日の連続更新となっている次第です。
 
さて、このTED Talksは4月からEテレ(NHK教育)の番組にもなっています。毎週月曜日の23時から放送されるスーパープレゼンテーションという番組です。毎回、厳選されたTED Talksが2本紹介されます。「30日間チャレンジ」も先日放送されました。興味のある方はご覧になってみたらいかがでしょうか。大きな刺激を得られることは請け合います。

『コンサルタントの秘密』をオススメします


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1708文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
中小企業診断士になるには中小企業診断士試験に合格する必要があります。
この試験では7科目の学科試験からなる第1次試験と筆記試験および口述試験の第2次試験が行なわれ、中小企業診断士に必要な学識や応用力がテストされます。このため中小企業診断士には共通する知識のバックボーンがあり、ここが「取りあえず経営コンサルタントと名乗ってみました」な人との大きな違いです。もちろん経営コンサルタントの肩書きで立派な仕事をされている人もたくさんいますが、位置付けが違うのは間違いありません。
 
さて、企業を支援するときに必要なのは当然ながら知識だけではありません。企業の現状を正しく理解する力、新しいビジネスを考える力、制約条件の下で実現可能な施策をつくり出す力など、試験では求められない能力も必要になります。また、診断士として企業とどう向き合うのかがとても重要な要素です。
 
この「企業との向き合い方」について考えるときに役立つのが、今回紹介する『コンサルタントの秘密』(ジェラルド・M・ワインバーグ/共立出版)です。この本には、企業の中の人とどのように付き合えばいいか、どうやって問題解決に取り組めばよいかが、著者ワインバーグ自身の経験に基づきおもしろおかしく書かれています。試験に出るような「支援の技術」ではなく、実際に企業と接するときに必要な「支援の進め方」について書かれているところが特徴です。アメリカで30年近く前に発行された本なので日本の現状と合わないことも多いですが、この本の目玉となる数々の格言は今でも充分通じる普遍性を持っています
 
たとえば、こんな格言があります。

【コンサルタントの第一法則】
  依頼主がどういおうとも、問題は必ずある。

これは依頼主がなかなか問題の存在を認めないことを表しています。依頼主が問題があることを認めて、それをコンサルタントが解決してしまうと、自分で解決できない依頼主の無能さがバレてしまうからです。そして、自分の無能さがわかり不快な思いをするくらいなら、依頼主はコンサルタントに解決すべき問題を教えないということになります。ではどうすればいいのか。まず、相手が有能であることを充分に認めた上で、何か改善したいところがないか尋ねればいいとワインバーグは教えます。相手を傷つけないためには改善は10%程度に留めるのがいいそうです。
 
こんなのもあります。

【手柄の法則】
  誰の手柄になるかを気にしていたら、何も達成できない。

コンサルタントが協力したことにより問題が解決した場合、それをアピールしたくなるのは人情ですが、そんなことをしても何も生みません。依頼主が(例えばマーケティング部長が)自分の手柄にしたがるのならそうさせればいいのです。結果的に企業が今より良い状態になるのなら手柄は争わない方がいいということです。依頼主はコンサルタントに文句を言いつつ、それでもコンサルタントが居ると不思議と依頼主が問題を解決する。そんな状態が望ましいようです。
 

【ファーストフードのウソ】
  差なし、プラス差なし、プラス差なし、プラス差なし、プラス・・・は、
  いつかはっきりした差になる。

これはコンサルタントへの戒めであり、また企業への戒めでもあります。
前の日と「ほぼ同じ」ことを繰り返していても、少しずつ少しずつ手抜きをするようになり、いつかはまったく別物になってしまうということです。例えばレストランで料理の下ごしらえを少し雑に行なってもお客は気付かないので売上は減りません。次に、料理を煮こむ時間を少し短くしても同じことです。店員の身だしなみが多少乱れても同じでしょう。でも、それを繰り返すと、・・・。まあ、そういうことです。
 
『コンサルタントの秘密』ではこのような格言が100個近く紹介されています。中小企業診断士やコンサルタントでなくても役立つ内容が満載です。ここで取り上げた格言をひとつでもおもしろいと思った方には、ぜひオススメの一冊です。