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原爆投下日アンケートは回答者構成に難アリ!?


この記事の所要時間: 630秒 〜 730秒程度(3481文字)


少し前に、NHK世論調査 原爆投下日を7割が不正解というニュースがあった。

NHK世論調査 原爆投下日を7割が不正解
 
被爆70年に合わせてNHKが行った世論調査で、広島と長崎に原爆が投下された日付について聞いたところ、正しく答えられなかった人がそれぞれ全国で7割程度に上り、専門家は原爆について意識を高めていく必要があると指摘しています。
NHKはことし6月下旬に、広島市と長崎市、それに全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で調査を行い、それぞれ1000人余りから回答を得ました。

まず、広島に原爆が投下された日付について聞いたところ、「昭和20年8月6日」と正しく答えられた人は、広島で69%、長崎で50%、全国で30%でした。

また、長崎に原爆が投下された日付について聞いたところ、「昭和20年8月9日」と正しく答えられた人は、広島で54%、長崎で59%、全国で26%でした。〔略〕

 
直感的に意外なほど低い正解率で、どのような調査をしたのか興味を持っていたところ、NHK放送文化研究所で少し詳細なデータが公開されていた。『原爆意識調査(広島・長崎・全国) 単純集計結果』がそれだ。これを読むと、ニュースだけからではわからない歪みが見えてくる。
 

ゆがみから

credit: BriBra via pixabay

 
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お客の不満は聞くな!? 脱八方美人のススメ


この記事の所要時間: 40秒 〜 50秒程度(2230文字)


日本でもおなじみの麦芽飲料・ネスレ ミロの原材料が変更され、「ひどい味になった」など不満の声が出ているという。これはニュージーランドでの話で、他の国について変更の有無や消費者の反応は不明だが、「さもありなん」と言えよう(参考:ミロの製法変更、NZで抗議続出 「ひどい味」「がっかりした」|AFPBB News)。長く親しまれている食品の場合、大幅な味の変更はなかなか難しい。新しい味への否定的な反応は、コカコーラやキリンラガーでもあったこと。味の変更は個人の嗜好に関わるものだけに、何を変えてもどこからかは不満が出るものだ。
 
今回の件で特徴的なのは、不買運動がFacebook上で行なわれていることだろう。普通ならくすぶる筈の消費者の不満が、6,000回以上の「いいね!」によって「見える化」してしまっている。不満の声がこういう形で集まったのはこれがはじめてではないだろうが、少し前までなら考えられなかった事態。不満が「見える化」していることで、メーカー側は更に慎重な対応が必要になるように思う。
 
とは言え、企業たるもの、お客の不満の声に従うだけではいけないのも確かだ。不満の声に適切に応じるためには、まず、現状把握のための調査をみずから行なう必要がある。
 

 
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GoogleアラートのRSS配信が人知れず復活!


この記事の所要時間: 350秒 〜 450秒程度(2207文字)


気になっているキーワードについて、常に最新情報が欲しいと思う人は多いだろう。キーワードを頻繁に検索すればいいのは確かだが、それでは効率が悪過ぎる。そこで便利なのがGoogleアラートだ。Googleアラートを使えば、「指定のキーワードに関連する最新の Google 検索結果(ウェブ、ニュースなど)をメールで配信」してくれるというのだから、これを使わない手はない。Googleアラートはかなり強力な情報収集ツールだ。
 
さて、このGoogleアラートに大きな変化があった。
Googleリーダー終了とともに無くなってしまったRSS配信が復活したのだ。これで、アラートの受取方法をメール配信とRSS配信から選べる状態に戻ったことになる。これについての公式リリースは見当たらないものの、RSS配信が人知れず復活しているのは間違いない。情報収集が好きな人にとって、近ごろ、これほど歓迎すべきニュースが他にあっただろうか。何せ、RSS配信あってこそのGoogleアラートだからだ。
 

Photo credit : violinha / Foter / CC BY-NC-SA Photo credit : violinha / Foter / CC BY-NC-SA

 
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大学発ベンチャー調査と生き残りバイアス


この記事の所要時間: 330秒 〜 430秒程度(2002文字)


帝国データバンクが大学発ベンチャー企業の実態調査を行ない、その結果を発表した(参考:大学発ベンチャー、過半数が黒字経営|帝国データバンク)。調査結果を取り上げた記事もいくつか出たので、目にした方もいるだろう。
 
さて、このリリースでは「2012年の損益状況は、損益が判明している304社中166社(構成比54.6%)が黒字を計上」としている。見出しとなっている「過半数が黒字経営」を支えるデータだ。これを読むと、まるで大学発ベンチャーに挑戦した企業の半数以上が黒字化に成功したようだが、そうとは限らない。なぜなら、この調査結果には生き残りバイアスが存在しているからだ。
 

Photo credit : ekai / Foter / CC BY-NC-SA Photo credit : ekai / Foter / CC BY-NC-SA

 
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資金繰り支援で会社は再建できるのか?


この記事の所要時間: 310秒 〜 410秒程度(1852文字)


結論から申し上げよう。
資金繰り支援によって会社再建ができるとは限らない。
 
理由は簡単で、会社の再建にとって資金繰りは必要条件だが、資金繰りさえすれば十分条件が満たされるわけではないからだ。当然ながら、会社再建のためには、資金繰りの他にも商品開発、業務改善、マーケティングなどいろいろな機能が求められる。
 
必要条件・十分条件という用語はビジネスの場でよく使われる。
「数学や記号論理学で定義する必要条件・十分条件と意味が異なる」という指摘を脇に置いて、実際に使われるこれらの用語の意味を考えると、次のように言えるだろう。

 必要条件:目的を達成するために必要となる条件
 十分条件:すべてを満たせば十分に目的が達成できる条件

 
こうやって説明すると単純なようだが、必要条件と十分条件の取り違いはよく起きる。
特に、必要条件でしかないものを十分条件のように考えてしまうことは多い。そして、この勘違いを上記の資金繰りの例などですると、会社の命取りになり兼ねない。まだまだ手当てが足りない状態で、もう充分だと満足してしまうのだ。
 
さて今回は、この必要条件と十分条件の勘違いについて、いくつか例を挙げて説明してみよう。
 

photo credit : 401(K) 2013 via photopin cc

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