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わかりやすい案内表示をつくる「捨てる技術」


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1896文字)


東急東横線と東京メトロ副都心線の相互乗り入れがはじまった。
数々の報道がある中、一部で話題になっているのが案内表示の見にくさだ(参考:【大不評】東横線と副都心線の発車案内板が恐ろしく超詰め込み表記|NAVERまとめ)。簡単にまとめると、「表示されている言葉が長くて、見にくい、わかりにくい」という意見、「行き先の地名に馴染みがなく、どこに行く電車かわからない」という意見がある。乗り入れの複雑化が背景にあるのは間違いないが、東急側にも問題がありそうに思われる。
 
この話を読んだ第一感は「まじめ過ぎる」だった。
鉄道会社の職員はまじめ過ぎて、お客に伝えるべき情報をすべて盛り込んでしまったのではないだろうか。
 
しかし、お客に伝えるべき情報と、お客がわかりやすい情報の間には大きな開きがある。伝えるべき情報が多い場合、そのすべてを伝えるのではなく、情報の取捨選択が必要になるのだ。つまり、「捨てる技術」が求められる。
 

photo credit : Gilderic Photography via photopin cc

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いいね!のインフレーションに見る憂鬱


この記事の所要時間: 340秒 〜 440秒程度(2114文字)


フェイスブックの「いいね!」の73%は“建前”いいね!らしい。
野村総合研究所の調査結果で、内訳を見ると“見たよ”いいね!が30%、“お返し”いいね!が19%。果ては、“仕方なく”いいね!が10%、“理由なし”いいね!が14%となり、この合計が“本気”いいね!の27%と大差ないボリュームになる。(参考:『ソーシャルメディアはイケてるのか』野村総合研究所
 
GIGAZINEには、Facebook上のいいね!をまとめて一括でクリックする「どうでもいいね!」という記事があった。Google Chromeの拡張機能で、これをインストールするとワンクリックで画面上の「いいね!」をだいたい全部クリックしてくれるらしい。“見たよ”いいね!には持ってこいのツールだろう。
 
誰もが気づいている筈だ。
最近のインターネットは、どうでもいいくらいたくさんの「いいね!」で溢れ返っている。いいね!の大安売り、「いいね!」のインフレーションだ。1日に1回だけいいね!を押す人のいいね!と、1日に100回もいいね!を押す人のいいね!では価値が大きく違いそうなものだが、そんなことはお構いなし。これだけインフレーションが起きてしまっては、いくらいいね!を集めたところで大した価値もないだろうに、いいね!の数に一喜一憂している輩もいる。
 
まあ、人が楽しんでいるのをとやかく言っても仕方ない。
それでも、フェイスブックを支える重要な要素の一つである「いいね!」がこのように形骸化してしまっては、このサービスはどこに向かうのだろうと心配になる。
 

photo credit : FindYourSearch via photopin cc

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LCC調査、「機会があれば利用したい」は潜在ユーザー?


この記事の所要時間: 150秒 〜 250秒程度(1172文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
相次ぐLCC(格安航空会社)の参入を受けて、東洋経済オンラインでLCC利用意向のアンケート調査結果が公開されました(LCCが続々就航、利用してみたいですか?――東洋経済1000人意識調査)。
 
結果は「機会があれば利用したい」が61.2%。この数値を見ると、かなり多くの利用意向があるように思えますが、そこにはちょっとしたからくりがあります。
 

photo credit : avlxyz via photo pin cc

 
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アンケートにもターゲッティングが必要


この記事の所要時間: 220秒 〜 320秒程度(1447文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
調査目的が決まったら、次はどんな人たちを対象にアンケートするかを考えなくてはいけません。企業や個人が自分たちで行なうアンケートは「聞ける人に聞く」で済ますことが多いようですが、これでは駄目です。調査目的に合わない人たちに聞いたアンケート結果は、役に立たないどころか害になるからです。
 


新規顧客を開拓したいなら・・・


よくあるのが、新規顧客を開拓したいのに、既存顧客にアンケートをしてしまうパターンです。
 
小売店を例にして考えるとわかりやすいのですが、既存顧客はその店を気に入って来店するわけですから、その店を避ける人の気持ちはわからないのです。例えば、既存顧客にその店の長所を聞いて、それを新規顧客獲得のための宣伝に使おうとしたとします。もちろん、その長所が新規顧客にもアピールとなる可能性はありますが、まったく響かない可能性もあります。既存顧客が考える長所が「安いこと」で、新規顧客になりうる潜在顧客が求めているものが「質の良いもの」だったら、「安いこと」をアピールしても仕方ありません。既存顧客と潜在顧客の求めているものが同じで、潜在顧客が来店しな理由が「長所を知らないから」の場合は成功しますが、その他の場合はうまく行きません。
 
それどころか、既存顧客が思う長所を更に強化するような戦略を取った場合、むしろ新規顧客が入りにくいような間口の狭いお店になってしまうことがあります。専門店等で品揃えがだんだんマニアックになってしまう店などが、この例です。それで店の維持に必要な売上を確保できるのなら一つの戦略ではありますが、あまり客層を絞り過ぎると変化に弱いという危険が生じます。
 
やはり新規顧客を目指したいのなら、普段は自分のお店を利用しないような人に聞かなくては意味がありません。「そんなことできない」と思うでしょうが、物ごとは工夫次第です。小売店でしたら、セール等を行なって新規顧客も入りやすいような状況を一時的につくり、来店者アンケートをする方法が考えられます。アンケートの中に来店頻度の質問を含めておいて、既存顧客と新規顧客の評価の違いを見るのです。そうすれば、新規顧客を呼び込むために何が必要かがわかるでしょう。
 


「もったいない」は禁物


さて、来店客のうち来店頻度の低いお客にアンケートをしたかったとします。
しかし、来店頻度の低いお客に絞ってアンケートをするのは困難ですから、まずは全員を対象にアンケートを行なうことになるでしょう。問題は、アンケートの結果をどうやって集計するかです。ついつい集まった回答全部を対象に集計してしまい勝ちですが、目的に合わないならこれをやることは禁物です。対象とする予定でない人を集計に含めても、結果が曖昧になって解釈し難くなるだけです。「ついでだから」「もったいないから」で集計しても碌な結果にはなりません。ここは割り切って、調査目的に合った対象者だけを集計することが大切です。
 
アンケートも、ターゲットを定めてそれに向かって行なうことが肝腎なのです。
 


すべてを調査目的にフィットさせる


こういう判断ができるのも、すべては調査目的がはっきりしているからです。
何となくアンケートをはじめてしまっては、このような的確な判断ができません。調査目的を定め、すべてをそれにフィットさせるようにアンケートをデザインしていくことが重要になります。

戦略は3要素で考えよう!


この記事の所要時間: 030秒 〜 130秒程度(488文字)


中小企業診断士の佐々木孝です。
 
ビジネスの場においては、何ごとも戦略的に考えることが求められます。
しかしながら「戦略」という言葉の定義が多様かつ曖昧なため、具体的に何を考えればいいのかわからなくなる場合も多いようです。
 
そんな状態に陥らないためにオススメなのが戦略コンセプトのABCです。このフォーマットでは戦略のコアとなる3要素だけを考えます。戦略を実行するにはさまざまな事柄を検討する必要があるのは当然ですが、まず中核部分をしっかり固めることが重要です。
 

戦略コンセプトのABC
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このフォーマットのポイントは「信じる理由」を書き出すところです。
「消費者にとってその便益が重要なのはなぜか?」と「この商品でどうしてその便益を提供可能なのか?」を考えます。この部分が消費者に伝えるメッセージにあたります。消費者を説得できる「信じる理由」が思い浮かばないのなら、まだまだコンセプトの詰めが甘いと自覚し、さらなる熟考をすることが必要でしょう。
 
簡単なフォーマットですが、その効果は絶大です。ぜひご活用ください。