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フランス大統領選挙も番狂わせが起きる!?


この記事の所要時間: 250秒 〜 350秒程度(1670文字)


今週末の日曜日、4月23日に2017年フランス大統領選挙の1回目投票が行なわれる。欧州連合(EU)離脱を決めたイギリスの国民投票、トランプ氏当選となったアメリカ大統領選挙に続き、意外な結末となるのか。接戦という予想も加わり、これまでのフランス大統領選挙より注目を集めているのは確かだろう。
 
本来、選挙の結果は投票箱の蓋を開けるまではわからないはず。それなのに、「意外な結末」と言われるのは、イギリスの国民投票も、アメリカの大統領選挙も、事前の世論調査の結果と違ったからだ。では、今回のフランス大統領選挙はどうなるのか。結論から言ってしまえば、今回も世論調査からの番狂わせが起きる可能性はあるように思う。
 

 
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「5年で2倍」に必要な年間成長率は何%?


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1886文字)


ニュースやビジネス資料でよく見かける「成長率」という言葉。言うまでもなく、ある数値が一定期間にどれだけ増加したかを示す指数のことだ。多くの場合、1年前と比べた前年比、前年同月比などが使われるが、たまに「N年でX%成長」という表現が出てくる。これまでの成長にせよ、これから予定する成長にせよ、「少し長い目で見て欲しい」ということなのだろう。
 
ただ、「長い目」の意図はわかっても、複数年の成長率はわかりにくく、伝わりにくい。「1年でY%成長」と違って、「N年でX%成長」はピンと来ないという人も多いだろう。数字を雰囲気でそのまま受け入れてしまう人も多いようだ。ここで問題なのが、数字の意味を理解せずに記憶しても役立たないところ。「N年でX%成長」にだまされない(?)ためにも、「1年でY%成長」にかみ砕いて理解することを、オススメしたい。
 

credit: Tumisu via pixabay

 
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プレミアムフライデー、実施はたった120社?


この記事の所要時間: 30秒 〜 40秒程度(1791文字)


先月の最終金曜日(2017年2月24日)から、プレミアムフライデーがスタートした。その効果を疑問視する声もあったが、売り手側の大手百貨店は「前年2月の月末金曜日(26日)対比で4社ともに売上高が伸びた」とのこと。これを「一定の効果」と評価しており、売り手側のプレミアムフライデーはしばらく継続しそうだ(参考:大手百貨店、プレミアムフライデーは「一定の効果」 継続へ|ロイター)。
 
一方、この消費喚起キャンペーンで気になったのが、記事の見出しにもした「120社」という数字。買い手側である消費者に、早帰り等でいつもより多くの時間を与えた企業はこれしかなかったというのだ。自分が最初に見たのはスポーツニッポンのプレミアムフライデースタートも…早帰りは120社程度にという記事だった(強調は筆者)。

〔略〕
この取り組みが広まれば、個人消費を押し上げる効果も期待されるが、早帰りや休暇取得の推奨など特別な対応をしたのは大企業を中心に一部にとどまった。経済産業省によると、プレ金に参加できるよう早帰りなどの対応をした企業は120社程度とみられる。

 
「あれだけ騒いで、早帰りを実施したのはたったの120社?」というのが、最初に思った正直な感想だ。しかし、よく考えると、この数字には「含み」がある。120社という数字を、そのまま真に受けてはいけないのだ。
 

Photo credit: klipsch_soundman via Foter.com / CC BY-SA

 
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Google広告からのトラフィックはbotだった!?


この記事の所要時間: 320秒 〜 420秒程度(1953文字)


インターネット界隈でよく目に耳にするトラフィック(Traffic)という言葉。バズワード的に使われている感じもあるが、元を正せば交通、交通量のことだ。転じて、通信量、データ量、アクセス回数となっても、通過する量、到着する量という大枠の意味は変わっていない。直接目に見えるものではなく、言葉に広がりがあるので意味を厳密には捉えにくいものの、言葉のイメージ自体はつかみやすいだろう。そして、トラフィックが重要なこともよくわかる。
 
さて、トラフィックについて、かなり衝撃的なニュースがあった。GIGAZINEに掲載された「GoogleやFacebookの広告から来るトラフィックの9割は役に立たない」とあるサイトが分析結果を公表という記事だ。キャリア支援サイト・You Execのデータで、GoogleやFacebookの広告から来たトラフィックに不審な点があるという指摘。具体的には、これらのサイトからの訪問者の9割は「マウスカーソルをほとんど動かさず、スクロールも一方向のみ。しかも、その早さはとても内容を読んでいるとは思えないもの」とのこと。記事では、これらの訪問者を「ユーザーではない何か」と表現しているが、おそらくbotの類だろう。要は、人間ではなくプログラムがサイトを訪問しているということだ。
 
あくまで1サイトの訪問者とはいえ、これが事実ならネット広告の基礎を壊すような話。広告のお陰で100人のお客が集まったと思っていたら、実際は10人しかいなかったというのだから目も当てられない。ただし、ここで必要となるのは「比較」の視点。「9割」という数字の衝撃に引っ張られるより、データの意味をよく考えて対応するのが賢明だ。
 

credit: mwewering via pixabay

 
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酉年生まれが少ないのは当たり前!?


この記事の所要時間: 330秒 〜 430秒程度(2025文字)


今年2017年は酉年。年末には、例年通り、総務省統計局から十二支別の推計人口が発表された。2017年1月1日現在の酉年生まれの人口は943万人で、「十二支の中で最も少ない」そうだ(参考:統計トピックスNo.98 「酉年生まれ」と「新成人」の人口)。
 
さて、年末年始の人口に関するニュースはまさに暇ネタ。それでどうこうという話ではないので聞き流してしまいがちだが、ちょっと不思議に思ったことはないだろうか。毎年、「その年の干支生まれ」の人口は下位の順位で報じられている印象があるのだ。データを相対的に見た場合、何かが少なけば、そのぶん他の何かが多くなるはずで、これはかなりおかしい。今回は、この謎(?)に迫ってみる。
 

 
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